東京の男性が将来「要介護」になるリスク高い訳 閉じこもっていないのに孤立していると危ない
大都市と地方では、お店の数や人が集まる場所、交通手段などが異なり、人付き合いのあり方も違ってきます。そこで、私たちは次の4つの地域で大規模な住民調査を実施しました。
②【ベッドタウンモデル】埼玉県鳩山町
③【中山間部モデル】兵庫県養父市
④【山間部モデル(観光地)】群馬県草津町
調査結果を集計し、「フレイルの多い地域、少ない地域」を割り出したところ、フレイルに該当する人がいちばん多いのは、大都市の人口密集地でした。
なかでも男性高齢者のフレイル率が高く、なんと30%に達していたのです。3人に1人弱がフレイルというのは深刻な事態です。
この差はどこから生じるのか?
フレイル診断に用いた「筋力・栄養・社会参加」の3要素のうち、筋力、栄養は地域差がさほど見られませんでした。
そう、都会の男性のスコアが最も低かったのは社会参加です。女性でも都会は社会参加スコアが低かったのですが、男性ほど極端ではありませんでした。
大勢がひしめく街中に住んでいるにもかかわらず、都会の男性ほど誰ともつながりを持たないまま、孤独に暮らしている傾向にあります。
都会のほうが人口は多く、また社交や買い物の場所はたくさんあっても、都会の男性は“つながり貧乏”の傾向にあるといえるでしょう。
もしもあなたが、「都会に住む男性・前期高齢者」であれば(もしくはそうなったとき)、食卓の品数、そして社会参加の度合いという点で、赤信号が点滅しているかもしれません。
毎日のおかずの数、そして他者との交流を意識してほしいと私は思います。
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