祝日をリストラ・追加するならどの日か?

母の日なんていらない

ミセス・パンプキンの教え~母の日は、ともすれば残酷

先日、光栄なことに我が師・グローバルエリートの母、ミセス・パンプキンと会う機会があったのだが、ミセス・パンプキン氏いわく、母の日は一部の子供にとって残酷な日だというのである。特に小学生にとっては、鍵盤ハーモニカの色が学校の支給品と違う、とかランドセルの形が違う、とか、何か人と少しちがうだけで、はやしたてられて嫌がらせをされる時期である。この時、子供にとっておそらく一番大切な存在、母親が、ほかの子供と違って自分にはいないことを痛感させる日というのはどれほどその小さな胸を痛めることだろうか。

この緊急浮上した“母の日”問題を受けて、私は“国民の祭日とはどうあるべきか”について香港のビクトリア湾を眺めながら、以下の思考にふけっていた。たとえば子供の日なども、子供を失った親には同様の哀しみがあるかと思うが、すでに大人であるだけにまだ心の整理もつくかもしれない。

また祖父母に関しては“敬老記念日”がそれにあたるかもしれないが、まぁ祖父母に関してはもう長く生きたので、あきらめもつくだろう。“父の日”に関しては、こう言ってはち何だが、お父さんというのはお母さんほど子供の面倒をみてくれないので、よっぽどのお父さんっ子でない限り、数年で気持ちの区切りはつくものだ。これに対し母の存在は子供にとって絶対であり、かつ幼い多感な時期なだけに、ともすれば非常に残酷な祭日になってしまうではないか。

日本の祭日を再編するならどうする?

そこで考えたのが、日本の祭日をもう一度設定し直すとしたら、何日くらいが適当で、どんな祭日を設定すべきで、その祭日は何なのかという質問である。実は“祭日を一日追加するなら、いつにする?”という質問はコンサルティングファームの面接などでたまに学生相手に聞いたりする質問だが、この母の日事件を受けて再度考えてみるに至った。

祭日というのは全国民的に何かに思いを馳せる機会なので、国を挙げての国民的重大教訓トップ15(祭日が15日間あるとすると)を考える必要があるだろう。

国民の命を守るという意味で優先順位の高い、自然災害に備えるという意味では東日本大震災の発生日であろう。また同じく人命にかかわるという意味では終戦記念日だけでなく、戦争の愚を繰り返さない、その戦争の悲惨さとなぜ突入してしまったのかを反省する開戦記念日も教訓に満ちているだろうし、政治の暴走を止めるどころか扇動して国民を煽る側に回ったメディアを反省する“大本営発表の日”なども、あってもいい気がする。政治が学校教育への介入を強めて政治の暴走に国民が加担した過去を忘れないようにする“教育の日”など、いろいろ“国民が覚えておくべきなのに、まったく忘れ去られつつある重要教訓集”はかなり多いのではないだろうか。

こんなことを書くとすぐ“反日だ!!”とネットで騒ぐ人がいるが、全体主義と愛国が異なることを忘れないために、また個人の権利を封殺して国家に権力が集中して戦争に突入した過去、それをメディア自身が止められなかった過去を反省する日として、“言論の自由の日”を定めてもいいかもしれない。特にメディアが政府も恐れ、視聴者も恐れ、あたりさわりのない、“揉めない代わりにどうでもいいトピック”でアクセスさえ稼げればいいという広告業に転落しつつある今だからこそ、“言論の自由の日”に思いを馳せることは全国民的に重要なことだろう。

他にもっと重要な祭日を設定することができる気がするが、現状では一応存在しているものの、別に何を思い起こして、どう社会的行動に反映されるのかあいまいな祭日が多い。

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