出張予約サイト「HRS」、日本上陸の衝撃

エクスペディアや楽天トラベルとどう違う?

さらに、HRSのシステムは契約企業ごとにホームページをカスタマイズできるようになっており、検索をした際に会社の出張規程の範囲内であるかの確認もできる。企業側からも、出張者がどのホテルに宿泊しているかを瞬時に把握することができ、海外出張における危機管理にもつながる。

出張にまつわる煩雑さを排除

海外ホテルの予約といえば、エクスペディアやアゴダ、ホテルズドットコムをはじめ、楽天トラベルやH.I.Sなども力を入れている。これらはB to Cビジネスとして展開しているが、B to BのHRSとの最大の違いは決済方法にある。

エクスペディアでは、ホテル料金の事前決済を基本としており、宿泊3日前を過ぎてしまうと、キャンセル料が発生する(一部返金なしの場合もある)。これに対し、HRSはホテルでのチェックアウト時に直接支払うことを原則としている(キャンセル料はホテルごとに設定)。旅行などで予定がはっきり決まっている場合には事前決済のほうが適しているが、日程変更や急な宿泊手配も多い出張手配においては、現地払いを好む企業が多く見られる。

日本法人の三島社長は、日本市場の開拓に手応えを感じている(撮影:小城崇史)

HRS日本法人の三島健社長(エクスペディアの日本法人であるエアアジア・エクスペディア・ジャパンの前社長)は、日本における宿泊予約サイトの需要拡大に自信を見せる。

「B to Bマーケットにおいては、B to Cに比べると(宿泊予約の)システム化・オンライン化が進んでいない。企業の人がオンラインで利用できるホテル予約システムはまだまだ市場に出始めた段階だ」

大企業の海外出張手配においては、法人顧客をメインターゲットにした大手旅行会社のビジネストラベル専門の子会社や、インハウスと呼ばれる企業が運営する旅行会社が、航空券・ホテル・現地での移動などをトータルで手配するのが一般的だ。

ただし、これには不備もあった。5月14日に東京都内で開催された、企業出張手配について考えるACTE(Association of Corporate Travel Executives)のフォーラムでも、企業の出張手配担当者からこんな意見が出た。

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