出張予約サイト「HRS」、日本上陸の衝撃 エクスペディアや楽天トラベルとどう違う?
黒船の襲来は日本企業の海外出張を変えるか――。5月14日、出張に特化した宿泊予約サイトがひっそりと日本に上陸した。ドイツ・ケルンに本社を置く「HRS(ホテル・リザーベーション・サービス)」だ。
HRSの最大の魅力は、同社と契約した企業(法人)の出張であれば、HRSがホテルと独自に結んだ割安な料金を適用できる点にある。HRS経由の予約だと、宿泊料金は通常の5~30%、平均すると2割程度抑えられる。また、契約ホテル数は現在、大手チェーン系ホテル、独立系ホテルを合わせて全世界で190カ国・25万軒以上となっている。
これまでも、グローバルで展開する大手チェーン系ホテルの営業担当者と企業の出張管理担当者との間で毎年、個別にコーポレート料金で契約し、相場よりも割安に宿泊することができるシステムはあった。だが、こうした年間契約を独自に行っているのは、一部の大企業に限られる。
また、域内の全ホテルのうち、ハイアットやヒルトン、マリオットなどといった大手チェーン系ホテルが占める割合は、北米では52%なのに対し、欧州では12%、日本においてはわずか6%しかない。つまり、コーポレート料金が適用できるホテルというのはそう多くなかった。
危機管理などにもメリット
HRSを使うメリットは、料金の安さや提携ホテルの多さだけではない。ホテルからの手数料収入で運営する収益モデルとなっており、契約企業には契約料やシステム利用料などの費用が一切かからない。また、すでにコーポレート料金をホテルと独自に締結している企業でも、その料金をHRSのシステム上に反映させることができる。
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