「雀王」「麻雀最強位」を獲得したプロ雀士
金太賢(キム テヒョン)さん(37歳)は、日本プロ麻雀協会に所属するプロ雀士だ。
2017年に団体最高タイトル「雀王」を獲得、その年の『近代麻雀』(竹書房)が主催する麻雀のタイトル戦「麻雀最強戦」にて「麻雀最強位」も獲得した。
プロ麻雀の世界は非常に厳しい。
プロの資格を持っているだけでは、稼ぐことはできない。テレビなどのメディアに出演する、書籍を書く、大会に出場し賞金を稼ぐ、などそれぞれ稼がなければならない。
セルフ・プロデュースがとても大事だ。
金さんは8月に『麻雀「超コスパ」上達法』(彩図社)という、初心者向けの麻雀入門書を発売された。本を出版できるのは、人気プロ雀士の証しだ。
金さんはなぜ、プロ雀士になったのか、
そして現在どのように稼いでいるのかを聞いた。
金さんは兵庫県神戸市で生まれ育った。
「名前から誤解されることもありますが、生まれも育ちも日本です。現在も在日韓国人で帰化はしていませんが、私はそこにあまりこだわりはありません。小さい頃は名前のせいでイジメられることがありましたけど、成長してからはとくに問題はありませんでした」
小さい頃から成績はよかった。とくに算数、数学は好きだった。
「麻雀は数学までは必要ありません。算数レベル、パズルレベルだと思います。ただ物事を“理屈で考えられる人”のほうがより強くなれると思います」
ただし子ども時代は麻雀には出会わなかった。
中学校ではバスケットボール部に入りキャプテンになった。中学校3年生では、バスケ部のメンバーでバンドを作り、ドラムを担当した。これに大いにはまった。高校に進学しても、バンドは続けたいな、と思った。
明るい青春を過ごした。
「その頃はまだ将来の夢とか、まったくなかったですね。みんな高校くらいは行くし、行っとくか、くらいの感じでした」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら