改造の際、外観の塗装は特急「スペーシア」などと共通の、白をベースに「パープルルビーレッド」と呼ばれる赤と「サニーコーラルオレンジ」のラインを入れたデザインに変わったが、車体の形状や内装はほぼ従来の姿を踏襲。臨時列車用として最後まで残った1800系が2018年に引退した後も、往年の名車の面影を残す車両として鉄道ファンの注目を集めている。
懐かしい雰囲気の車内
近年の凝ったデザインの特急車両と比べると、350型のインテリアはシンプルだ。シートは1800系時代と同じ、リクライニング機構のない回転式。生地は模様のない茶色1色のモケットで、これは350型への改造時に張り替えた。シートの間隔は「スペーシア」や「りょうもう」などほかの特急列車と比べて狭いものの、私鉄車両ながら国鉄時代の優等列車のイメージが漂う車内の雰囲気は、どことなくゆったりとしている。
350型は長年、南栗橋車両管区新栃木出張所(栃木県栃木市)に所属していたが、今年6月のダイヤ改正に合わせて南栗橋車両管区(埼玉県久喜市)に転属した。「『しもつけ』の定期仕業がなくなったことと、運転士職場の組織改編が理由」(東武鉄道広報部)という。
東武鉄道350型
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3編成並んだ350型
(記者撮影)
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「しもつけ」(左)と「きりふり」(右)の
ヘッドマークを表示した350型(記者撮影)
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浅草寄りの先頭車350-1
号車番号は4号車だ(記者撮影)
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3号車の350-2
(記者撮影)
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パンタグラフを搭載した350-3
4両のうち唯一乗降用ドアが2つある(記者撮影)
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東武日光寄りの先頭車350-4
(記者撮影)
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屋根上に並ぶクーラーはその形から
鉄道ファンらに「キノコ型」と呼ばれる(記者撮影)
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先頭車のドアに隣接した窓だけは2分割構造
片側が戸袋になっているためだ(記者撮影)
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350型の台車。1編成(352編成)だけは別のタイプだ
(記者撮影)
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特急「きりふり」のヘッドマーク
(記者撮影)
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急行「きりふり」のヘッドマーク
(記者撮影)
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急行「ゆのさと」のヘッドマーク
(記者撮影)
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特急「尾瀬夜行」のヘッドマーク
(記者撮影)
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特急「スノーパル」のヘッドマーク
(記者撮影)
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急行「スノーパル」のヘッドマーク
(記者撮影)
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大型の窓で視界の広い運転台
(記者撮影)
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窓は大きく明るいが運転室はやや狭めだ
(記者撮影)
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運転台の機器類
(記者撮影)
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車内は回転式クロスシートが並ぶ
リクライニング機構はない(記者撮影)
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シートを向かい合わせにした状態
(記者撮影)
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シート背面のテーブルとドリンクホルダー
近年の車両と異なり小ぶりだ(記者撮影)
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窓側には折りたたみ式のテーブルを備える
(記者撮影)
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足元にはフットレストを装備
(記者撮影)
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車端部のシートは壁にテーブルがある
(記者撮影)
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カーテンは薄手の横引タイプだ
(記者撮影)
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床面はベージュ系の落ち着いた色彩
(記者撮影)
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天井はクーラーの吹き出し口と照明が並ぶ
シンプルな見た目だ(記者撮影)
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クーラーの吹き出し口
(記者撮影)
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先頭車には自動販売機を設置している
(記者撮影)
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3号車のデッキ。左側の窪んだ部分には
かつて公衆電話があった(記者撮影)
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先頭車にあるトイレは和式
(記者撮影)
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「平成3年改造」を示すプレート
(記者撮影)
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車両間の連結部にはこんな注意書きも
(記者撮影)
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急行「りょうもう」に使われた1800系
350型はこの車両を改造した(写真:東武鉄道)
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350型では角形になったライトは
1800系では丸形だった(写真:東武鉄道)
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精悍なスタイルの350型
活躍の場は減ったが走り続けている(記者撮影)
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