「日本語に合った英語」に転換しよう 日本の英語教育を変えるキーパーソン ソレイシィ(1)

✎ 1〜 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 最新
拡大
縮小

入試、就職試験にスピーキングテストの導入を!

安河内:ホントにテストはうまく活用したいですね。 たとえば現状ではTOEICも大学入試も、リスニングとリーディングの問題しかない。特に入試はリーディングがメインです。だから、みんないい大学に入学するためにリーディングだけを勉強する。小、中学ではスピーキングに触れる機会もありますが、入試の2年ぐらい前からはリーディングと翻訳、そして、文法問題を解くための勉強に極端に偏ります。

ソレイシィ:2年前というのがすごいですね。(英語学習の)モチベーションのピークが大学入試のためだと?

安河内:ええ。多くの日本人にとって、17~18歳の間が、おそらく人生で最も英語を勉強する時期でしょう。ただし、receptive一辺倒ですが。

ソレイシィ:大学時代よりも高校時代なのですね 。

安河内:読解および翻訳と文法問題に向けての勉強ばかりするから、英語の4技能のバランスがこの時期に極端に偏ってしまう。だから、私の主張は、大学入試を技能のバランスの取れたものに変えることなのです。

ソレイシィ:これについては、ぜひ深く話し合いたいですね。私たちは日本の英語教育のwhat(何)を変えるか、まではまったく同じ見解です。次はhow(どんな)方策をとって具体的に変えていくかを話しませんか? 難しい障害がたくさんありますからね。

(構成:山本 航)

※次回は5月21日(水)に掲載します。

安河内 哲也 東進ハイスクール・東進ビジネススクール講師

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

やすこうち・てつや / Tetsuya Yasukochi

1967年福岡県生まれ。上智大学卒。予備校講師、教育関連機関での講演などで実用英語教育普及に従事。著書に『子どもの英語力がグンと伸びる最強の学習』(扶桑社BOOKS)など。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT