わかりやすくするために、具体的に3月生まれで立派にやっている人や顕著な業績を挙げた個人を羅列してみます。こういう人たちは過去にも現代にもたくさんいます。
いかがでしょうか? 多士済々で、実にいろいろな分野で大活躍していますよね。私も誕生日が3月28日なので勇気づけられました。「早生まれは遅生まれより学力が低い」と統計が言っても、アインシュタインや江崎玲於奈は3月生まれなのです。「体力が低い」と言っても、阿部慎之助、白鵬、ロナウジーニョは3月生まれであり、「対人関係の苦手意識が高い」と言っても今田耕司や原田泰造は3月生まれなのです。
統計に左右されずその子自身を見ることが大切
ですから、統計的な傾向性はあったとしても、それで自分あるいはわが子がダメということには絶対にならないのです。個人差のほうがはるかに大きいということを胸に刻み込んでおきましょう。
同じことが、「左利きは○○」「長男は○○」「次男は○○」「長女は○○」「末っ子は○○」「関西人は○○」「関東人は○○」「日本人は○○」「中国人は○○」「アメリカ人は○○」などの話にも言えます。どの国にも立派な人もいればそうでない人もいるわけで、大切なのは自分がどうかということです。
ですから、こういう研究の成果を見て、いたずらに落ち込む方向にいくのはやめましょう。それは研究者の願っている方向でもないはずです。せっかくの研究成果ですから、よりよい方向で有効活用することが大事です。実際に、今回の研究でも山口教授によっていくつかの前向きな提案がなされています。
なかでも注目すべきは次の内容です。
近年、この非認知能力の重要性はさまざまな研究によって明らかになってきています。例えば、お茶の水女子大学名誉教授内田伸子先生の研究が有名です。その研究によると、難関大学に合格した子は、そうでない子に比べて、幼児期に自分がやりたいことをたっぷりやれていた、思い切り遊べていた、などの割合が顕著に高いとのことです。
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