「つくば市」の人口が33年も増え続けている理由 未来科学都市の側面と交通アクセスの良さ
総務省が発表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(2020年1月1日現在)の発表資料の中で、3年連続で日本人住民の人口が増加しているパワフル自治体として、茨城県つくば市、埼玉県朝霞市、東京都文京区、東京都国分寺市、長野県御代田町、岐阜県岐南町、愛知県清須市、三重県朝日町、広島県海田町、沖縄県宜野座村といった10市町村の取り組み例が紹介されている(3年連続増加自治体の総数は157)。
これらの地の人口増加の要因としては、未来都市構想、ブランディング推進、移住促進事業推進、拠点施設の機能強化、子育て世代の環境づくりなどが挙げられている。
注目したいのは、人口22万7566人(日本人住民)のつくば市だ。つくば市の統計データによると、市制施行の1987年当時の総人口(外国人住民含む)は15万7202人。それが直近の8月1日の総人口は23万9785人(8月1日現在)で、1.5倍に膨れ上がった。しかも33年間連続で増え続けているのである。
秋葉原から1時間弱で着く
それにしても、つくば市の人口はなぜ、こうも増え続けているのだろうか。そのワケを探るために8月のお盆休みの最中に現地を訪れた。
秋葉原で、この夏開業15周年を迎えたつくばエクスプレス(TX)の区間快速に乗り込むと、守谷あたりから沿線に、緑の水田がどこまでも続く田園風景が広がる。分譲地の看板、新しい戸建ての住宅が点在し、新興住宅地の雰囲気だ。
秋葉原を出て53分で目的地のつくばに到着した。快速だと45分だというから、中央線の特別快速でいうと東京ー豊田間(46分)とほぼ同じ所要時間である。わずか45分で埼玉を越え、茨城まで行ってしまうのだから、速い。最高速度時速130キロ、踏切ゼロのなせる業だろうか。この東京との交通アクセスの良さが人口増加の要因の1つであるのは間違いないだろう。
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