「安倍政権というバブル」の後に待ち受ける結末

誰がなろうが次期政権は一段と困難な状況に

辞任を表明した安倍首相。この政権は「バブルの後の長期バブル政権」だった。なぜ長く続き、最後はあっけなかったのか。今後はどうなるのか(写真:つのだよしお/アフロ)

バブルだった。

アベノミクスとは「バブルを作るというバブル」だったのだ。

同時に、安倍政権自体もバブルだった。こちらは、民主党(当時)の政権交代バブルがあまりに短期で崩壊してしまったために、代わりのものとして、新しい安定政権バブルが生まれたのだ。

安倍政権は「バブルの後のバブル」だった

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私は「バブル崩壊が次のバブルをもたらす。前のバブルが酷いものであるほど、次のバブルも容易に作られる」という「バブル・アフターバブルモデル」が金融市場、実体経済の構造の中心にあることを主張している。

詳しくは(『アフターバブル』(東洋経済新報社刊、9月4日発売)を参照していただきたいが、その意味で、このモデルが政治の世界でも成り立っていることが示された事例である。

すなわち、前政権のバブルがあまりに無残に崩壊してしまったために、有権者の政治そのものへの期待値が非常に低いところから始まった。ほぼどんなことをしても普通にやれば、評価された。評価されれば、支持率は上がった。いったん支持率が上がり始めると、それ自体が大きな力となった。党内の求心力が強まり、党内の求心力が強まれば、政策の実現も容易になる。

その流れがよくなったところで、選挙をすれば、大勝する。得た議席数自体よりも、増えた議席数が重要だ。

新たに当選した新人議員たち、前回苦杯をなめた元職から返り咲いた議員たちにとって、安倍晋三首相は神様のような存在になる。若手の求心力が異常に強まる。小選挙区制度であるから、ひっくり返った場合は、こうした類いの新人、復活議員の数は非常に多くなる。派閥ならぬ「首相派」が自然に圧倒的多数派になるのである。

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