社会貢献は「自分のためにやる」エモい働き方だ

日本の女性起業家とマーク・ベニオフの共通点

ベニオフさんは、現実のホームレス問題や人種差別などに積極的に発言されています。その過程で、間違ったことをツイッターに投稿してしまい、慌てたりもしています。こういうところを読むと、非常に率直で、やっぱりすごいと思います。考えていることがリアルだからこそ、その強い思いが伝わるところがあるのです。

日本では、そこまで社会に対する思いが伝わらない企業が多いように思います。もちろん、大企業は、CSR(企業の社会的責任)の分野に投資をしたり、さまざまなメッセージを発信したりしています。「SDGs(持続可能な開発目標)を応援しています」というメッセージもよく見かけます。ただ、リアルでコアな思いというのは伝わりづらいところがあるのかなと思います。

スタートアップの方は、比較的「自分はこういった原体験を持っているので、このように考えている」というストーリーを語る方が多く、なるほどなと聞き入ることがあります。ただ、大企業においては、そういったことは少ない。そもそも伝え方が違うのかもしれません。

私自身も、「思い」を話したつもりなのに、大企業の方から「あなたの会社はSDGsのコレとコレをやっているわけだね」と返されたことがありました。それは、わかりやすいカテゴリー分類だとは思うのですが、やはり「自分の思いを伝えたい」という強い気持ちを持っていると、そんなふうに振り分けてしまうことに、形式的な印象を持ってしまうのです。

日米のプレゼンの違い

私はアメリカでプレゼンの指導を受けたこともありますが、アメリカでピッチ(短時間のプレゼンテーション)をするときは、「もっと自分のストーリーを話しなさい」とアドバイスされます。5分程度の短い時間でも、最初の30秒は自分の原体験を話せというのです。

日本でのプレゼンは、まず「プロブレム→ソリューション→プロダクト→アトラクション→マーケット→チーム」というわかりやすい基本構成パターンがあり、その順序に沿って展開するのが一般的です。

自分のストーリーを話すこともありますが、それはプレゼン後の雑談だったりしますね。投資家の方に1時間プレゼンしたあとで「そういえば、どうしてこのビジネスをやっているのですか?」と聞かれたりはしますが、あまり重要視されていないように思います。

一方、アメリカの投資家の方に対しては、そこをまず先に話しなさいと言われます。日米の大きな違いですね。日本では、メディアの方から取材を受ける際に、原体験を聞かれることはありますが、それ以外ではなかなか話す機会もありません。「リアルでコアな思いを伝える」といった点においては、アメリカのほうが進んでいると言えますね。

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