日大ラグビー暴行の「釈明」に疑問だらけの訳 部長コメントは保身最優先、大学はだんまりか
この度、元日本大学ラグビー部コーチによる暴行行為等に関する報道がなされました。まずはこのようにお騒がせしましたことを心よりお詫び申し上げます。
まず、当該元コーチは、当部が外部より招聘し、コーチングの要請をしていたものであり、大学との間に雇用関係はありません。
「大学との間に雇用関係はありません」
何とも残念だったのは、「まず」と真っ先に掲げた言葉が「大学との間に雇用関係はありません」だったこと。部長の考えなのか、大学からの圧力なのか、「何より先に大学を守らなければいけない」という意識がわかりやすく表れていました。少なくとも、被害者の部員たちをいたわり、詫びる気持ちはみじんも感じられません。
実は今年1月、「当時3年生の日大ラグビー部員が大麻所持で現行犯逮捕され、部は無期限活動停止を余儀なくされる」という事態が発生していました。そこでインテグリティチームマネージャー(インテグリティ=誠実、真摯を遵守する振る舞い)を置き、そのおかげで今回の問題が発覚したとつづられています。
しかし、このようなポストを置くのなら2年前の騒動時にしておくべきであり、部員が逮捕されてからの対応では、後手に回っているとしか言えません。実際、元ヘッドコーチの悪事はそれ以前から行われていました。また、解任ではなく、自己都合による辞任を認めながらも、それに相反するような「当該元コーチは退任に値すると部長、監督で判断しました」というフレーズで、自らの正当性を示していたのです。
また、一連の経緯は、所管の日本大学競技スポーツ部にも逐次報告された結果、当部部長、副部長、監督、コーチは、同競技スポーツ部より厳重注意処分を受けております。
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