両者の成否を分けたものは、話題への乗りやすさではないだろうか。
「チョコレートスパークリング」でのGoogleの検索結果約56万件。「ブログから、話題を知る、きざしを見つける」というkizasi.jpで1月22日のBlog上の話題は「チョコレートスパークリング」が第2位。(第1位は「オトコノカラダ(嵐・櫻井翔)」)。「ラブモードジンジャー」のGoogleの検索結果は約10万件。kizasi.jpのトップ10ランキング入りはなかったと記憶している。
クリスマスは消費の一大イベントであるが、シャンパンなどの「スパークリング飲料」を購入するというイメージに直結するほど認識は高くないだろう。その点、バレンタインは「チョコレート」という一点に集中する。
さらに面白い記事を見つけた。
■チョコレートの甘さとは裏腹に、ほろ苦いメーカーの想い
「バレンタインデーに“告る”のは過去の風潮!?勝率は25.4%)」(東京ウォーカー1月19日)
記事には、バレンタインデーの日を“意中の人への告白の手段”と考えるのは、すでに過去の風潮であるということが明らかに…。逆の現象として、同性の友だちに贈る“友チョコ”が年々存在感を増しており、バレンタインデーを「イベントとして楽しめる日」と、ライトに考える女性が多くなっていることが浮き彫りとなったとある。
要するに、単なる「お祭り」なのである。お祭りに面白い商品があれば、ついつい話題にしてみたくなる。たった147円であれば試しもしたくなるだろう。そんな背景が、話題づくりをしたいサントリーの意図とピッタリマッチしたのだろう。
特にコンビニが主戦場の商品は、チャネルにアピールできるか否かで、消費者の目に触れる、手に取られる前に勝負が決まっていることが少なくない。飲料の例でいえば、「世界のキッチンから・とろとろ桃のフルーニュ」の例が顕著だ。コンビニエンスストアチェーン本部のマーチャンダイザーが気になり、取扱いを決定する。フランチャイズのオーナーも気に入って発注する。その発注量で概ね商品フェイスが決まる。短期決戦の季節限定商品で話題になりそうなものは多フェイスを確保できる。
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