シェリーメイに大行列! ダッフィーを生かしたディズニーの巧みな戦略《それゆけ!カナモリさん》

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シェリーメイに大行列! ダッフィーを生かしたディズニーの巧みな戦略《それゆけ!カナモリさん》

 

■ミニーがミッキーに贈るテディベア

 ダッフィーは恐らく近年のディズニー関連グッズの中では類い稀な大ヒット商品であろう。昨年10月に放映されていた月9ドラマの「東京DOGS」で、刑事コンビを演じる小栗旬と水嶋ヒロが掛け合いのセリフで「ダッフィーちゃん抱っこしたことあるか?」とギャグを飛ばし、多くの視聴者がそれを理解できてしまうほどの知名度である。

「え!聞いたことない」という大人たちのために、そのブームのいったんを紹介したい。2009年4月4日付週刊東洋経済に掲載された記事『「ダッフィー」突然ブレイクの謎、ディズニーシーで持ち歩きが急増』から引用する。

東京ディズニーシー(TDS)で限定販売されているテディベア「ダッフィー」の人気が沸騰している。関連商品を扱うTDS内のショップには開園と同時に客が殺到し、一番人気のぬいぐるみ(定価3800円)が常時品切れになっている。パーク内では休日になると、等身大キャラクターとの写真撮影に最大1時間待ちの行列ができるという。2009年3月期の関連商品売り上げは前期比3倍程度に急拡大する見込みだ。

筆者の自宅でも増殖を続けている。最初に標準というか、こどもが抱いて持ち歩くサイズのものが一体やってきた。続いてその半分ぐらいのサイズ。キーホルダーサイズも。最初の一体は頻繁にお色直しをしている。何やら衣装持ちである。

実はこのダッフィー、特異なキャラクターなのだ。映画やアニメなどの原作などがなく、元々「ディズニーベア」という名前だった商品に、ストーリーを加味し、「ダッフィー」と命名して販売したもの。

東京ディズニーシーの公式ホームページの記述を引用する。

ミッキーが長い航海に出る前の夜、ミニーはミッキーがひとりぼっちで寂しくならないようにと、ミッキーのためにテディーベアを作りました。『ありがとうミニー!』ミッキーはミニーが心を込めて作ったプレゼントをとてもよろこびました。(以下略)

「ミニーが作った」というところがミソだったのかもしれない。大ヒットし、多くのファンがダッフィーを抱いて来園するようになった。街でもカバンにキーホルダータイプや小型タイプをぶら下げて歩く人も多くなった。そこで、またまたミニーの出番である。同じく公式ホームページの記述。

ミニーはダッフィーのお友達を作っています。『きっとよろこんでくれるわ!』ダッフィーはミニーからのプレゼントにちょっとはにかみました。目の前にかわいらしい女の子のお友達があらわれたからです。ハートのかたちをしたペンダントがとってもチャーミング!『よろしくね、シェリーメイ!』

何が起こるか。当然ファンは買う。いや、買わねばならないのだ。ファンであるほどに。

 

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