「遊ぶなら0密」若者が考える新しい"生活様式" 闇雲に集まるのではない新発想の「遊び方」

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④ 車サプライズ
「車サプライズ」の事例(写真:筆者提供)

車のトランク部分に、ケーキや花、プレゼントを置き、バルーンやライトなどで飾りつけをして、誕生日をお祝いする。家やお店で誕生日をお祝いするのは3密になるため避けたいと思う一方、友達の誕生日は直接何かしてあげたいとも思う若者たちの間で、新たな定番のお祝い方法として広がり始めている。

祝いたい相手の家の近くで車をとめ、相手を呼び、お祝いをする。駐車の広いスペースがある場所のほうがよく、結果的に海辺や広い公園など開けた場所で行われることが多い。

祝う際、飾りつけされているのは車の中であるが、実際に写真を撮ったり、ケーキを食べたりするのは車の外。3密ではない状態で、映える写真を撮り、インスタに投稿することで、友情を自慢することができる。

以上、さまざまな”0密遊び”のトレンドについて取り上げた。新型コロナウイルスの感染が再び広がる中、若者が街に繰り出し感染しているケースも増えており、世間の若者の行動に対する視線は冷たい。

しかし、こういった行動はすべての若者に共通しているわけではない。むしろ、その世間からの目を気にしつつも、ネガティブな感情を抱えてただ過ごすだけでなく、3密を避けながら前を向いて工夫して生活に楽しみを見出そうとする若者だってたくさんいる。今後、ウィズコロナの生活が続くことを見据え、引き続き若者から新たな発想の「0密遊び」が生まれてくるのではないだろうか。

原田の総評:若者なりの「新しい生活様式」

「0密遊び」というキーワードはいかがでしたでしょうか。

「デジタルネイティブ」や「モバイルネイティブ」と言われる脱ゆとり世代(ジェネレーションZ)の若者たちですが、やはり、リアルな体験のすべてをオンラインに置き換えることはできないようです。

若い彼らはやっぱり外に出たいし、外で友達と遊びたい。でも、やっぱり、若者だってコロナにかかりたくないし、感染を拡大させたくない。
こうした新しい生活様式によって、若者たちに生まれたキーワードである「0密遊び」を、いかにさまざまな企業が体現化していくかが重要になってきていると思います。

原田 曜平 マーケティングアナリスト

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』などがある。YouTubeはこちら

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