在宅勤務で潰れる人と躍進する人の決定的な差 スランプや孤独、ストレスを乗り越えていくには

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スランプは誰にでもあるものだが、スランプに陥ったとき、仕事がひとつだけだとよくないのだそうだ。なぜなら直面したスランプと真正面から向き合わなくてはならず、どんどん気分が落ち込んでいくことになるからだ。

だが当然ながら、落ち込めば落ち込むほど成果は出なくなる。いわば悪循環だ。悪循環にはその言葉どおり「循環」が組み込まれているため、負のスパイラルが絶えず回っている。したがって、そんな負のスパイラルをどこかで断ち切らなくてはならない。

そこで小山氏が勧めているのが、複数の仕事を行う「兼業ワークスタイル」だ。さまざまな仕事を同時進行で行っていると、スランプを乗り越えやすくなるというのである。

ひとつの仕事においてスランプ状態にあったとしても、ほかの仕事を進めることによってスランプをやり過ごすことができるという発想だ。

経営者としてさまざまな仕事に携わり、また名古屋商科大学大学院准教授としても活用する小山氏にとっても、これは重要な手段であるようだ。

私の場合、博士論文の執筆の負担が重く、常にスランプと言ってもいい状態で、ずっと頭を悩ませています。しかし同じ執筆であっても、この本のようなライフハック系の内容であれば、すらすら書くことができます。仕事の企画書も手慣れたものです。博士論文に行き詰まったときには、ライフハック系の文章や仕事の企画書を書くことで、ペースを取り戻すことができます。(187ページより)

小山氏はこうした方法を、「現実逃避力」でもあると記している。Aという仕事でつまずいていると、Bというほかの仕事をやりたくなる。もともとBに対して積極的ではなかったはずなのに、Aというさらに大きな障害にぶつかったことにより、Bという仕事が現実逃避策として機能するということだ。

複数の仕事を進めていると、こうした「現実逃避の結果としてのプロジェクトの進行」という場面に何度も出くわすそうだ。つまり、いい意味での現実逃避力を発揮するためにも、複数のプロジェクトを同時進行させることは無駄ではないのである。

孤独を乗り越えるコツ

在宅勤務においていちばん深刻なのは、孤独の問題だ。自宅においてひとりで仕事をしていれば、孤独になることは避けられない。しかも、そこに仕事上のトラブルやストレスなどが重なっていくとしたらどうなるだろう?

気軽に相談できる相手が近くにいるわけではないので、気楽なはずの在宅勤務がつらいものに変わっていってしまうことも考えられるのである。

事実、在宅勤務を始めた人の多くが、最初は孤独に悩まされるようだ。では、どうしたら孤独を乗り越えることができるのか? この点について、小山氏は少しばかり意外ところに焦点を当てている。

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