教育費が足りない家庭が実行すべき3つの計画 JKが解説「20代は年金を払うと大損するのか」
だが父は、「確かに収入はすぐに回復しないかもしれない。だけど、厳しい経済の中で、工夫してやっていこうよ」と明るい。
「そだね」、と花実は思う。できることから始めよう。まずは、その分を少しでもカバーしていくために、大里家は3つの対策を考えた。題して「The three missions of the Osato」。つまり家計としてやるべき「3つのミッション」だ。
節約よりも「収入増」を前向きに考える
まず「ミッション1」は、収入を増やすことだ。
もちろんすぐには難しい。そこで、派遣会社の社員として働いている母からの提案があった。派遣先での正社員登用試験を受けることにしたという。
今回のコロナ騒動で、派遣切りにあった人も多いという。3年の有期雇用契約中のママは、これからのことを考えて一念発起、正社員にチャレンジするのだという。正社員になれれば、収入が増える分、少しは多めに貯蓄できるし、老後にもらう年金の額だって増える。
「45歳という年齢を考えると、この先こんなチャンスも多くはないと思うから『ダメ元』で頑張る! それから、簿記1級を目指して勉強も始めるわ」と、ママ。「人生100年時代」を考えれば、この先70歳くらいまで、あと25年くらい働くことになるかもしれない。なるべく長く働くためにスキルアップをしていくことを決めたのだ。
「スキルを磨いたり、経験を積んだりすることで、少しずつでもキャリアアップはできると思うの。スモールステップでいい。続けることが大事よね」
そうか。ママの言葉は花実に響く。花実には、もっともっと長い未来が続く。自粛ムードの中でなんとなく悲観的になっていたけど、今の花実には、何かマイナスの話があったわけじゃない。どんどん進んでいくのみ。
一方、父にも変化が生まれた。食事の後片付けは進んでやるようになったし、買い物にも率先して行く。お風呂掃除は今やパパの担当だ。おまけに、飲み会がなくなって空いた時間でランニングまで始めた。ママからは「健康的で協力的な夫に変身した!」と高評価だ。
「まぁ、これまでだってしんどいことは多々あった。そううまくはいかないさ。でも、やっていれば、時々大当たりしたりするからね、ワハハ」と父も笑う。
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