学生時代年金未払いの人はどうすればいいのか 未納期間の不足分を「後払い」するのは可能?

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国民年金を満額受給するためには40年の加入期間が必要。だが、大卒入社のサラリーマンなどは、学生時代に保険料を納めていない人も多い。この「未払い期間」の年金は、後から納められるのか(写真:freeangle/PIXTA)

60歳が間近になった50代の人は、将来の年金額が気になることでしょう。大学卒業後、会社員として働き続けている人は、それなりの金額をもらえると踏んでいるでしょうが、ふと、「そういえば、大学生の頃は国民年金の保険料を納めていなかった……」と思い出し、「その分の年金が少なくなりそう」と心配になるかもしれません。

会社員の期間が長ければ、老齢厚生年金については、確かにそれなりの額になります。その一方で、老齢基礎年金は、保険料を納めていない期間があると受給額が少なくなります。その老齢基礎年金が少なくなった分を増やす方法は何かないのでしょうか。

「合計480カ月分」の納付がなければ減額される

現在、国民年金は20歳以上60歳未満の人に加入の義務があります。20歳到達月から60歳到達の前月まで、40年間(480カ月)分保険料を納めた期間(保険料納付済期間)があれば、65歳からの老齢基礎年金は満額受給することが可能です。

自営業など第1号被保険者として国民年金の保険料(2020年度:月額1万6540円)を納付した期間は、当然、保険料納付済期間になります。また会社員などの第2号被保険者期間、つまり厚生年金加入で厚生年金保険料を負担した期間についても保険料納付済期間となり、2階建て年金制度の2階部分である老齢厚生年金(報酬比例部分)だけでなく、1階部分の老齢基礎年金についても計算対象となります。

そして、第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者(専業主婦・主夫等)だった期間についても、自身で保険料の負担はありませんが、保険料納付済期間となります。これら保険料納付済期間が合計480カ月である場合の満額の老齢基礎年金について、20年度は78万1700円(年額)となっています。この78万1700円を480で割ると約1628円になるので、1カ月の納付につき年額1628円程度の年金が増える計算になります。

むろん、国民年金の被保険者のうちの第1号被保険者のときに、保険料の免除・猶予を受けた期間、あるいは未納だった期間があり、合計480カ月分の納付がなければ、その分年金が減額されます。

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