ゴミ清掃芸人が語るコロナ禍の廃棄物処理問題

20年後に最終処分場は容量オーバーを迎える

滝沢秀一さんはお笑い芸人の仕事と二足のわらじで、清掃会社でも働いている(写真:滝沢さん提供)

新型コロナウイルスで、在宅時間が長くなっている今、「家庭ゴミ」の扱いが問題になっている。

感染者が2桁、3桁と連日増えている東京23区では、清掃工場へ運ばれる可燃ゴミの収集量が、3月は12万トンで、前年比1.2%増だったものの、緊急事態宣言が出された4月は17万トン(同8.3%増)に増加。その後、5月は14万トン(同10.3%増)、6月は13万トン(同5.1%増)と推移している(東京二十三区清掃一部事務組合より)。背景には、コロナの影響があると見られており、さらなる感染拡大次第では、ゴミもより増加する可能性がある。

だがゴミが増加する一方で、新たな問題も生じてきている。リサイクルやリユースが難しいゴミは、最終処分場に行きつくこととなるが、可燃ゴミに関しても、焼却された後の焼却灰は、最終処分場に運ばれる。最終処分は埋め立てが基本とされており、約20年後には容量オーバーになると言われている。

つまり、これらの家庭ゴミの行き先は約20年で限界を迎えることになる。ただでさえ深刻な問題だが、新型コロナウイルスの影響で家庭ゴミが増加したことで、より拍車がかかる可能性がある。

普段の2倍近いゴミが連日出されていた

家庭ゴミを取り扱う、清掃員も日々さまざまな負担を強いられている。その清掃員の1人が滝沢秀一さんだ。滝沢さんは、M-1グランプリ準決勝にも出場経験がある、お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動する一方、2012年にゴミ収集会社に就職し、清掃員の仕事との二足のわらじで活動している。

2019年には奥さんの滝沢友紀さんと一緒に『ゴミ清掃員の日常』を出版し、シリーズ累計10万部を突破した。そんな滝沢秀一さんに、コロナ禍でのゴミとの向き合い方、そして最終処分場20年問題について話を聞いた。

――新型コロナウイルスによって、家庭ゴミにはどんな変化があったのでしょうか?

滝沢:コロナの影響で、家庭ゴミはかなり増えています。特に緊急事態宣言中は、普段の2倍近いゴミが連日出されていました。在宅ワークが推奨されたこともあり、生活様式の変更に伴う粗大ゴミや、不要になった洋服や雑貨が増えた印象です。宣言解除と共に減少傾向にありますが、例年以上にゴミが出されているのが現状です。

コロナをきっかけに、家の中で不要になった物が一気に廃棄されたと思いますが、正直こんなにゴミが捨てられて、日本は大丈夫なのかと心配になるほどでした。

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