在宅で「働きすぎな人」が実はやっていないこと いつの間にか起きてから寝るまで働いている

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

快適さといえば、もうひとつ忘れてならないのが服装だ。

スウェットの快適さは人間工学の極み。他人の目を気にしなくていいのだから、好きなだけ部屋着でくつろげばいい。

ただし、ランチ休憩でリアルな世界にでていくときには、服装のチェックを忘れずに。

動く理由を何かつくる

リモートワークの落とし穴③運動不足の恐怖

典型的なサラリーマンの生活は、あまり健康的とはいえない。

朝起きて、電車や車で通勤し、8時間じっといすに座って、それから家に帰って、ソファに座ってテレビを見る。そんな生活をしていたら、太るのは当然だ。

でも、もっとひどいことにだってなりうる。

家で働く場合、よほど意識していないと、まったく体を動かさなくなってしまう。通勤もないので、とにかく歩かない。1日1万歩なんて遠すぎる目標に思えてくる。

通勤があれば、駅や駐車場まではとりあえず毎日歩く。オフィスのなかでも、多少は歩き回っているはずだ。昼休みには行きつけの店まで歩くし、帰宅前に寄り道をすることだってある。いくつかの調査によると、平均的なオフィスワーカーの歩く量は、1日2000~4000歩程度だ。もちろん、平均的なオフィスワーカーの運動量が十分だというわけじゃない。みんなの体つきを見ればそれは明らかだ。でも、家で働くよりはずっとマシかもしれない。

ベッドをでて、隣の部屋の机まで行くのに、どれだけ歩くだろうか? 試しに万歩計をつけてみたら、恐ろしい結果になるはずだ。

『リモートワークの達人』(早川書房)書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

医療保険会社のエトナ社も、この問題に直面した。エトナでは、3万5000人の社員のおよそ半数がリモートで働いている。そして調査の結果、リモートワークをしている社員は、通勤している社員よりも体重が増えていることがわかった。エトナはこの問題に対処するため、オンラインのパーソナルトレーナーを雇って社員の健康促進に取り組んでいるところだ。

僕らの会社でも、社員の健康にはかなり気をつけている。社員全員に月額100ドルのスポーツクラブ手当を支給しているし、会社の経費で地元の農家から新鮮な野菜やフルーツを毎週届けてもらっている。

家にいて動く必要がないなら、動く理由を何かつくったほうがいい。例えば、家でありあわせの昼食をとるかわりに、カフェやサンドイッチ店まで歩いていく。犬を飼って、毎日散歩に連れていく。仕事の合間に10分の休憩をとってルームランナーで走る。

通勤時間をまるごと節約しているのだから、その時間を使って運動をしたり、体にいい料理をつくるくらいはしてもいいじゃないか?

ジェイソン・フリード
じぇいそん ふりーど / Jason Fried

世界が注目するソフトウェア開発会社「37シグナルズ」の創業者兼CEO。同社はオープンソースのウェブ開発フレームワーク「Ruby on Rails」の開発元として有名であり、プロジェクト管理ツール「ベースキャンプ」は世界中で数百万のユーザーに愛用されている。

この著者の記事一覧はこちら
デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
でいゔぃっど はいねまいやー はんそん / David Heinemeier Hansson

Ruby on Railsの作者で、37シグナルズ共同経営者。Ruby on Railsは世界数十万のプログラマーに愛用され、クックパッドやツイッターなど有名サイトの開発にも使われている。講演者としても活躍しているほか、レーシングドライバーの顔も持つ多才人。現在は妻と息子と一緒に、シカゴ、ロサンゼルス、スペインを転々として暮らしている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事