在宅で「働きすぎな人」が実はやっていないこと いつの間にか起きてから寝るまで働いている

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リモートワークをめぐる3つの意外な落とし穴とその対処法を紹介します(写真:Fast&Slow/PIXTA)
ムダな会議、通勤の苦痛から解放されたはずなのに、なぜかストレスや疲れがたまる……。『リモートワークの達人』の著者であり、創業以来20年にわたりリモートワークで業績を上げ続ける「ベースキャンプ」社の経営者ジェイソン・フリードとデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンが、リモートワークをめぐる3つの意外な落とし穴とその対処法を語る。

顧客の不安を取り除く

僕らの会社はソフトウェア開発をやっているけれど、以前はウェブデザインのコンサルティング会社だった。サイトのリニューアルや新規オープンにあたって、デザインのアドバイスをする仕事だ。

1999年から2005年にかけて、実にたくさんの企業から依頼を受けた。ヒューレット・パッカードやマイクロソフトのような巨大企業もあれば、数人でやっている小さな会社もあった。

そんな忙しい日々だったけれど、直接会って話をしたクライアントは数えるほどしかいない。ほとんどの会社は、遠く離れた場所にあったからだ。わざわざ飛行機に乗ってあいさつに行くことはめったになかった。つまり、リモートで仕事をしていたわけだ。

僕らの仕事は、数百万ドルの売り上げを生んだ。なぜ、シカゴにある変な名前(37シグナルズ)のちっぽけなデザイン会社が、それだけの成功をおさめることができたのだろう。

いったいどんな秘密が隠れていたのだろうか?

正直にいうと、秘密なんてない。でも、ちょっとしたコツならある。

まず1つめのコツは、営業をかける段階から、僕らが遠く離れた街にいる事実を知らせておくことだ。後でいうより、最初から正直に言っておいたほうがいい。契約がまとまる直前になって「そういえば、シカゴにいるのでロサンゼルスの御社と毎週会って打ちあわせをするのは無理です」なんて言うべきじゃない。

2つめのコツは、過去の顧客と話をしてもらうこと。「何を聞いてもらってもかまいませんよ」といって、こちらから連絡先を教える。初めての相手とリモートで信頼関係を築くのは簡単ではないが、同じ状況で成功した顧客の声が聞こえてくれば安心できる。

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