映画「パブリック」に見る社会と図書館の繋がり

ホームレスたちの最後の避難所になっている

7月17日に公開予定の映画『パブリック 図書館の奇跡』は俳優のエミリオ・エステベスが監督・脚本・主演を務める(東洋経済オンライン読者向け「オンライン試写会」への応募はこちら) ©EL CAMINO LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

黒人女性として初めてノーベル賞を受賞した作家、トニ・モリスンは「図書館は民主主義の柱である」と語っている。たとえ人種の違い、貧富の差があったとしても、図書館では誰もが資料にアクセスすることができる。知識を得ることを誰も妨げることはできないのだと――。

図書館が“命の避難所”に

7月17日に公開予定の映画『パブリック 図書館の奇跡』は、記録的な大寒波により、命の危険を感じたホームレスたちがやむにやまれず図書館を占拠。突如、“命の避難所”となった公共図書館で、その騒動に巻き込まれた図書館員の奮闘をユーモラスに描き出した感動作だ。

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物語の舞台は、まれに見る大寒波に見舞われたアメリカ・オハイオ州シンシナティ。そのダウンタウンにある公共図書館は、人種も生活様式も年齢も多様な市民が利用している。朝9時の開館前から大勢のホームレスや生活困窮者が寒さをしのぐために列をなしているが、実直な図書館員のスチュアート・グッドソン(エミリオ・エステベス)は、そんな彼らにも寛容な態度で接していた。だが、シンシナティがこの年1番の寒さを記録した翌日、彼らは閉館時間になっても、図書館から退去することを拒むのだった。

その理由ももっともなものだった。路上ではホームレスの凍死者が続出しているというのに、市の緊急シェルターはどこも満杯で、身を寄せる場所がどこにもないという。図書館のルールを守るべきか、苦境のホームレスを救うべきか。難しい決断を迫られたスチュアートだったが、彼はホームレスたちと行動を共にすることを決意。机や椅子を積み上げて、図書館の出入り口を封鎖する。

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