あなたのビジネス文章が伝わらない3つの理由 読み手に負担をかけない書き方の法則とは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

冒頭に総論が書いてあることで、その先を読む価値があるかどうかを読み手が判断できます。このひと工夫によって、読み手は必要な部分だけを読み進められるのです。

ただし、重要性の低い情報であれば、総論で触れなくても問題ありません。総論では重要な情報しか述べません。

重要性の低い情報まで総論に書けば、総論の文章量が多くなりすぎます。その結果、重要性の低い情報によって、重要性の高い情報が埋没してしまいます。重要性の低い情報は各論でだけ説明します。

5. 並列する情報は同じ構成・同じ表現で書く

並列する情報は、構成も表現もそろえて書きます。これを「パラレリズム」と呼びます。

パラレリズムを守ると、文章は単調になりますが、気にする必要はありません。そろえて書くのですから、単調になります。しかし、単調だからこそ、必要な情報だけを読めたり、一読で理解できたりするのです。

ビジネス文章は文学と違って、伝達性や論理性が何よりも優先されます。パラレリズムを守れば、繰り返されている部分は飛ばせるので、読むべき部分だけを的確に読むことが可能になるのです。

(出所)『改訂新版 書く技術・伝える技術』

とはいえ、並列する情報間で重要性に大きな差がある場合、パラレリズムを守る必要はありません。

重要性に大きな差があるのにパラレリズムを守ると、重要性の低い情報を、重要性の高い情報と同じ構成・同じ表現で説明することになります。これでは、重要性の低い情報によって重要性の高い情報がぼけてしまいます。パラレリズムを守るのは、並列する情報の重要性が等しいか、近い場合だけです。

6. 1つの文には、1つのポイントだけを書く

1つの文では1つのポイントだけを述べます。1つの文の中に2つ以上のポイントを、並列を表す「〜て、」や「〜り、」「〜し、」「〜が、」などの接続助詞を使って並べてはいけません。

次ページ良い例・悪い例は?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事