安倍政権の経済対策は日本を必ず弱体化させる

この緊急策は何が根本的に間違っているのか

当り前だが、人々は「忘れないこと」と「忘れること」がある。コロナの恐怖は「目に見えない不便な恐怖」であり、未知と誤解と世間の雰囲気に大きく影響されているから、大きく振れるものとなる。人々は多くの部分において忘れてしまい、「不便であるからもうコロナは終わったことにしてしまおう」と思いたがる。実際そう思って行動することになるだろう。したがって、買い物、飲食、娯楽は概ね戻る。不便には耐えられないのである。

何が「正しい経済対策」として必要なのか?

一方、不要不急のものを自粛していたわけだが、不急と思っていたが、実は不要であることに気づいたことも数多くある。例えば海外旅行は一部の人を除いてはあえて行くこともないし、しばらくは近場の観光が中心となるだろう。そもそも大規模な観光というものは不要と思われ、体験、遊びで十分となる可能性がある。

テーマパークには人が殺到するし、しばらくたてば温泉も人は戻るだろうが、いわゆる観光は激減するだろう。夜の店というのも、パチンコと一緒で、中毒の人々には必需品で、戻り需要が殺到しそうだ。だが、付き合いで行っていたり、なんとなく行っていた人は、行かなくなるだろう。

たとえば、キャバクラであれば、一人で通いつめる需要はなくなりそうもない。すでに東京アラートが出たように、すでに自主的に自粛を解禁、さらに自粛明けで殺到するのかもしれない。一方で、大勢で楽しく飲みに行くという需要は激減し、家飲みやオンライン合コンなどで代替されるだろう。要約すれば、通常に戻るところはとことん通常に戻り、戻らないところは、何をやっても戻らない、という消費スタイルになるだろう。

さて、そうすると経済対策として何が必要か。

まず、休業補償の流れで、売り上げが再開しても激減したままの中小企業への給付金に代表される、さまざまな「売り上げ補填のための現金給付の措置」は必要だろうか。私に言わせれば、これらは不要であり、まったく役に立たないから、全廃するべきである。

次ページなぜ全廃すべきなのか?
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 財新
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT