働き方の新しいスタイルとして、具体的に以下の実践例が示されており、企業の実態に合わせて継続して実践していくことが求められる。
また、都市部から地方への人の移動に伴い感染が拡大した経緯もあり、感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は避けるべきであろう。併せて、不要不急の出張は極力控え、オンラインでの会議や営業活動に代替化していくことが望まれる。
トイレや社員寮、社員のプライベートも注意
オフィス環境外で3密環境になっている場所がないかをチェックすることも重要であろう。例えば、更衣室・休憩室・喫煙室などは意外と見落とされがちだが、集団感染の発生例があり、短時間の利用でも注意が必要である。
更衣室では人数が集中しないように時間差を設ける、なるべく短時間で利用を済ませる、会話をしないなどの対策が考えられる。喫煙室については新型コロナ感染症が完全に収束するまでは閉鎖することが望ましいが、それが難しい場合には最低1メートル以上の対人距離がとれるように利用人数を制限する等の措置も検討する必要がある。
ダイヤモンド・プリンセス号の環境検査では、トイレの床から比較的多くコロナウイルスが検出されている。トイレは多くの従業員が利用する場所なので、接触感染のリスクにも注意が必要である。蓋があるトイレはしっかり蓋を閉めて汚物を流すよう表示し、便座や洗浄レバーなど多数が触れる場所の消毒を徹底することも検討すべきであろう。
社員寮においても3密環境のチェックは重要である。シンガポールでは、外国人労働者の住む寮での集団感染により感染者数が急増した経緯がある。国内においても外国人実習生向け寮は必ずしも個室とはなっていないところも散見される。
どうしても個室対応ができない場所においてはパーテーションなどで個人のスペースを区切り、30分毎に窓を開けて換気に努める等の対応も検討する必要がある。
韓国のナイトクラブにおける巨大クラスター発生例もあり、従業員のプライベートにおいても過去にクラスターが発生した場所へ行くことを極力控えてもらう等、職場にウイルスを持ちこませないための注意喚起は継続して必要となるであろう。
企業活動が再開された後も、来るべき第2波の到来への準備を進めておくことが必要である。第2波も第1波と同様であるとは限らず、感染者数がさらに増大し、期間もより長期化するなどの可能性も考えておくべきであろう。
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