大成建設、好業績でも「社長引責辞任」のなぜ

トップ交代の裏で忍び寄る事業環境の悪化

「けじめをつける」として辞任を発表した大成建設の村田誉之社長(左)と相川善郎・新社長(写真:大成建設)

「今回の決算発表で当期(2021年3月期)の業績目標を出した。現中期経営計画の最終年度だが、経営数値目標を大幅に下回っている。執行部門の長として、けじめをつけて辞任する」

5月13日に開いた記者会見の冒頭、大成建設の村田誉之社長はそう説明した。

大成建設の2020年3月期業績は、売上高が1兆7513億円(前期比6.1%増)、営業利益1677億円(同9.4%増)。2019年に竣工した新国立競技場やホテルオークラの新本館を筆頭に、大型の完成工事が牽引。2018年3月期に次ぐ、過去2番目の営業利益をたたき出した。

トップの引責辞任で業界に驚き

当初懸念されていた新型コロナウイルスの影響も限定的だった。他社が感染拡大防止のため工事現場の閉所を進める中、大成建設で閉所に至ったのはわずか12現場のみ。「発注者の都合で閉所したので、費用の交渉に応じてもらえるだろう」(大成建設の中野雄一・管理本部経理部長)という。

業界に驚きが広がったのは、過去2番目の好業績にもかかわらず、トップが引責辞任したことだ。

村田氏は社長を辞任し、代表権を持つ副会長となる。後任は建築部門担当の専務執行役員の相川善郎氏が就任する。村田氏は新社長をサポートしたり、安全対策や働き方改革に注力するという。

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