ココカラがサークルKサンクスと提携。両業態の融合を目指す
ドラッグストアとコンビニの融合は進むか。ドラッグ8位のココカラファイン ホールディングスとコンビニ4位のサークルKサンクスが手を組んだ。両社の業態の特徴を組み合わせた新型店舗を展開するほか、商品の相互供給なども進めていく。
最初に提携を持ちかけたのはサークルKサンクスだった。2009年6月に既存店売り上げが前年同月比割れとなったことを受け、7月に交渉を開始。だが提携内容をみると、積極的に話を進めるのはむしろココカラのほうだ。
「ドラッグのコンビニ化が最大のテーマだった」と塚本厚志社長が話すとおり、ココカラがもくろむのはコンビニ機能の拡充。今後40億円を投資し、10年後半から関東中心に展開する「セイジョー」を新業態に転換し始め、12年からは年50店ペースで拡大を目指す。
新型店ではサークルKSの弁当や総菜卸を使って食品を強化する一方、ATMや公共料金決済サービスの導入も検討。視線の先にあるのは若い男性など新たな顧客の開拓や「品ぞろえとサービスを充実した新しい地域医療のインフラの構築」(塚本社長)だ。
背中を押すのはドラッグ業界に広がる危機感にほかならない。近年は都市圏を中心に店舗過剰状態のうえ、消費者の低価格志向加速で、既存店が伸び悩み始めている。加えて、昨年6月の改正薬事法施行に伴い医薬品販売が規制緩和され、異業種参入が活発化。
今後コンビニだけでなく、スーパーや家電量販店などが医薬品の安売りを武器に攻勢をかけることも予想され、競争は激しさを増すばかりだ。