アイス好きな人に知ってほしい「売れ筋」のキモ

トップ3商品は定番、自粛下での売れ行きは?

「パピコ」(江崎グリコ)の発売は46年前の1974年。当初は「ホワイトサワー味」で登場し、1977年に現在でも主力の「チョココーヒー」が登場。チューブ型の容器で手に持って食べられるのが特徴だ。季節に合わせた限定フレーバーも積極的に投入する。

「味だけでなく、もともと家族や友達と分け合って食べられる形状も評価されていました。在宅が続く中でも、それが支持されているのは、そうした特徴への共感もあるようです」(コーポレートコミュニケーション部・光永益佐枝氏)

かつては、ガリガリとした食感だったが、1990年代後半に「なめらかな食感」に変え、2015年以降、それを強く訴求してから売り上げも拡大した。ちなみに昨年、同商品のファンという県会議員(50代)にも会った。半世紀近い歴史を持つので、子ども時代や若い頃に親しんだ味を好む人もいる。いわばノスタルジー消費だ。

今年3月、アイスでは成功例がほとんどない“野菜系”に挑んだ。

「『パピべジ』というフローズンスムージーの商品を発売しました。デザート感覚でおいしく、1袋2本入りで、1日不足分の野菜62グラム相当が摂れる商品です。アイス+野菜という組み合わせが評価され、このような状況下でも滑り出しは好調です」(同)

単品では最強の「チョコモナカジャンボ」

3位の前身「ジャンボモナカ」(森永製菓)が発売されたのは1972年。札幌で冬季五輪が開催された年で、上位3ブランドの中でも最も歴史が長い。現在の形状は1996年からだ。

昨年、東洋経済オンラインが配信した「売れ筋アイス『トップ200商品ランキング』2019」(2019年7月25日配信)によればスーパーマーケットでの購買実績では「チョコモナカジャンボ」が圧倒的首位だった。

この理由を前述の二村氏に聞いてみた。

「エッセルスーパーカップは定番3品とシリーズ品の総計数字です。単一商品では約150億円の売り上げがあるチョコモナカジャンボが最も強い。コアなファンも多いブランドです」

若手社会人には「コンビニでアイスの新商品を探すのが好き」という人もいるが、一昨年、近畿地方のメーカーを訪問した際、好きなアイスの話となり、20代の女性社員と50代の男性社員が、コンビニで「チョコモナカジャンボを目的買いする」と語った。別行動だが、年代も性別も違う2人が「他のアイスには目もくれない」と話すのを興味深く感じた。

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