コロナ「人から猫感染」防ぐ3つの具体的方法 ペットのために飼い主は何をすればいい?
さらに全米医学協会の専門家は「あくまでこの結果は実験室での結果なので、通常の環境下で起こることを意味するものではない」と否定的な見解を示しています。
つまり、人為的に感染させた猫の呼吸器でウイルスが増殖すること、同居猫にも感染することは確認されたが、通常の環境下で容易に感染が起こり、拡大するのかどうかは、この実験ではまだわかっていないということです。
現時点では「人畜共通感染症」の可能性低い
前述の実験が否定的にとらえられる背景には、あるデータが存在しています。動物臨床検査などを業務とするIDEXXアメリカ本社では、新しい動物用の新型コロナウイルス検査(PCR検査)をいち早く確立しました。
調査の一環として、2020年2月14日~3月12日にかけて、通常の環境下にいる3500以上の犬猫の検体(犬55%、猫41%、馬4%)を検証しましたが、陽性反応を示した検体はなかったと公式サイトで公表しています。2020年5月22日現在でもこの機関においては、陽性反応の報告はありません。
この機関での検査結果は、新型コロナウイルスがヒト→ヒト感染により移るというという専門家の見解と一致しており、「犬猫に呼吸器症状が見られた場合には、獣医師に相談し、犬猫でより一般的な呼吸器疾患の病原体を検査するようにしてください」と伝えています。
現在のデータから総合的に判断したうえで、アメリカの著名な獣医学・公衆衛生専門家らは、通常の環境下でペットへの感染が起こる可能性は低いこと、ペットが感染源になる可能性はさらに低いという見解を示しています。
現時点では、少なくとも人畜共通感染症とは考えていないことが伺えます。しかしながら、各国からの陽性反応の報告もあることから、さらなる調査が必要としています。
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