台湾人が「位置情報監視」でも怒らない深いワケ コロナで浮かび上がった政治への意識の差

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すでに気候は夏の台湾。ちなみに、台湾政府は今月末から段階的に旅行規制を緩和していく方針を示した。相手国の状況次第で、10月から外国からの訪台受け入れを目指していくそう(写真提供:近藤さん) 

台湾では「IQ(知能指数)」よりも「EQ(Emotional Quality…心や感情の知能指数)」を重視する文化があり、どんなに頭が良くても、相手を尊重した言動が取れない人間は「EQが低い」とみなされ、支持を集めることはできないそうです。

台湾のコロナ対策は専門的知識に基づいており、スピーディーで合理的で、ときには厳しい。でも、政府の発信には人間味が感じられ、信頼感を得ることをとにかく大事にする。まさにIQとEQがあわさった対策のように私には見えました。

ちなみに、観光・文化・芸術事業従事者を含め、影響を受けた市民にさまざまな補償金を支給したことも、信頼を得ることにつながったようです。

疑問を行動に変えていきたい

一方の日本。コロナのニュースを追いながら、私は日本のいい部分に気づくことができました。

日本人の高い衛生観念、外出禁止じゃなくても自宅で自粛する人が多いまじめな国民性、もともとの医療レベルの高さ、病院に行きやすい健康保険制度、各現場の奮闘……。政府や自治体からの補償もどんどん拡充されています。

とはいえ、政府の動きや国のシステムに関して、個人的には首をひねることもたくさんありました。でも台湾取材を通して、その疑問をちゃんと自分の行動に変えることが大事だなと思ったのです。近藤さんが執筆したオードリー・タンIT大臣のインタビュー記事からもそういうことを学びました。

というわけで、台湾取材から学んだつかれない家族をつくるヒントは……

コロナ対策、育児支援……とにかく政府や自治体にモヤモヤ!

投票に行き、政策をちゃんとチェックし、問題があれば声をあげよう。
自分のためにも、自分の子どもの将来のためにも。

 

早く日本がコロナを収束させて、台湾と日本で旅行客が行き来できることを祈ります!

ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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