元メガバンク支店長が説く「お金の基本ルール」 お金に悩まなく済む方法とはいったい何か?
生涯賃金のやりくりでは限界がある
新型コロナウイルスの発生、地球温暖化による自然災害の多発など、これまで経験したことのない時代に私たちは生きています。そんな、何が起きるかわからない今を生きぬいていくために、自分のお金をしっかりと管理し、資産を増やす知識を持つことが、ますます重要になっています。
「一生お金に困らない生活を送りたい」――。多くの人はそう思ったことがあるのではないでしょうか。同時に、「でも、現実的に考えると、一生お金に困らない生活なんて、私には無理」と諦めていませんか。
生活費、年金、住宅ローン、教育費、医療費、自動車費用、保険料、税金、退職金、雇用形態やリストラによる収入減など、お金に関する不安は後を絶ちません。
少し前に話題になった「老後資金2000万円問題」もそうです。この問題の発端は、金融庁の金融審議会がまとめた「高齢社会における資産形成・管理」報告書案です。年金で暮らす夫65歳以上・妻60歳以上の世帯は、家計の赤字が毎月約5万円。あと20~30年生きるには、1300万~2000万円足りない、というものです。
しかも、これは年金収入が月20万円以上ある場合の数字です。国民年金の人は夫婦でもせいぜい月12万円。これは、富裕層の底上げ分を含む平均の話ですから、貯金2000万円で足りるはずがありません。退職金が数百万円以下の人は珍しくないし、退職金ゼロの自営業者だって大勢います。「いったい、どうしたらいいんだろう」と途方にくれた人の声があふれました。
そのうえ、大騒ぎになったから報告書は「撤回」という話になって、ますます不安が広がってしまいました。
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