「新型コロナ暴落」で個人投資家が取るべき行動 「過去の暴落とは別物」と見なすべきなのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
トランプ大統領は「最大2兆ドル規模」の経済対策を表明した。23日以降の株式市場はどう動くだろうか(写真:AP/アフロ)

2019年10月の消費税増税実施の際、安倍晋三首相は「リーマンショック級の事象が起きない限り、予定通り実施する」と念を押して、増税を強行した。

新型コロナ対策の「小出し」は避けよ

だが、まさに、そのリーマンショック級の事象が起きたのだ。その意味で言えば、消費税は元に戻すのが道理と言える。しかし、人の動きを止めている今、経済効果やシステム変更による現場の混乱を考えると、現実的ではない。

再び、2008年のリーマンショック時に行われた現金給付が取り沙汰されている。あの時は1万2000円だったが、実は筆者はもらった記憶がない。一方で、辞退した記憶もないので結局はもらったと思われる。つまり記憶に残っていないのだ。ここは記憶に強烈に残り「もらった実感」もわくように、10万円は欲しいところだ。

額の多寡などはさておき、「リーマンショック級の激震への対策」が必要なのは論を待たない。2008年秋以降を振り返ってみると、米リーマンブラザーズが9月に破綻した後、当時の政権は同10月に「生活対策」、同12月に「生活防衛緊急対策」と、矢継ぎ早に対策を出したはずだった。

だが、小規模対策だっただけに、まったくと言っていいほど効かず、翌2009年4月の経済危機対策でようやく底打ちを示したように、「様子を見ながらの対策」では効果がない。政策は1度に出すべきだ。当時は総事業費130兆円(財政支出30兆円)がトータルの数字だったが、今回も、この規模の対策を出せるかと市場は疑心暗鬼だ。

1つの希望は、当時、この小出しの政策を出したのは麻生内閣だったことだ。このときの経験を生かせるか。世界の政権中枢メンバーでリーマンショックを知っているのは、今や日本の麻生太郎財務相などわずかだ。

次ページトランプ政権の巨額の経済対策に刮目
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事