相場を語るときに、「人々」という表現が出てくることがある。
これには2種類の「人々」がいる。まずは「リスク資産を持たず、相場の外にいる世間一般の人たち」(あるいは間接的に持っていても関心が全くない人たちもこれに入る)。それと、まさに「相場の中にいる関係者全体」をさす「人々」だ。
この2種類の「人々」では、暴落に対する態度が異なるのはもちろん、「暴落がなぜ起きたのか」「今後どうなるのか」についても、立場がまるで違う。
前者の人々にとっては、ただの「ゴシップ」「噂話」である。一方、後者の人々にとっては「願望」である。この違いは面白い。
なぜ「株式の専門家はうそつきだ」とバレるのか?
この違いを面白がっている筆者も、無責任な「人々」の一人とも言える。だが実は一番厄介なのは、相場の外にいて、無関心な人々に対して、したり顔に説明する「自称・他称の専門家たち」である。彼らがもっとも厄介な「人々」である。なぜなら、彼らは「うそつき」だからだ。
まず、相場関係者の代理人みたいな専門家が「うそつき」なのは、やむを得ない。相場が下がっては商売にならないから、とにかく、株式について強気なことを言う。だから、株の専門家というのは一番信用できないと思われていて、それは正しい。
これがもし為替なら、円安か円高のどっちに張っているかによって、立場が異なるから、自己都合でうそをついていても(これがいわゆるポジショントーク)であるが、あからさまに偏っている風には見えない。なので、「うそつきだ」とはバレにくい。ただ、「見通しが外れている駄目な専門家だ」と思われるだけだ。
では、株式の専門家が外れるだけでなく、うそつきだとバレてしまうのはなぜか。為替の専門家とほぼ同じくポジショントークをしているのに、外れるだけの駄目な専門家だと許してもらえずに、うそつきだとバレてしまうのはなぜだろうか?
それは、今回のようなバブル崩壊、暴落局面が存在するからである。
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