やむなく「オンライン面接」をする企業の本音 Zoom面接で優秀な人材見抜く4つのポイント

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オンライン面接で優秀な人を見抜くポイントは、企業側が、どのような学生を“優秀”だとみなすかという明確な定義を作ることが必要になります。

例えば、コミュニケーション能力の高さを求める場合であれば、コミュニケーション能力のチェックを軸にした質問を考える必要があります。また、ほかの要素であれば、求める要素を見極められるような質問を用意する必要があります。前提として、企業側もこれまでとは違った“オンライン面接用の対応”をしなければなりません。

ポイント4つは?

最大の見極めポイントとなるのは、①即戦力となって長く働き続けてくれるか、②自社の成長に貢献できるか、③いずれは会社の中核を担うような存在になるか、④ほかの社員のお手本となってくれるような存在になるかという4点です。

ただし、通常の面接であっても、オンライン面接であっても、基本は同じです。まずは、自社の社風や雰囲気に合っている人物か否かを見極めること。次に、学生自身の中長期的な目標を確認すること。そして、学生の人物特性(性格や価値観など)を見極めることです。人物特性を見極めるには、4つのポイントを注視すればわかります。

1.  人の話を素直に聴くことができるか
2.  人や物事に対して正直な対応ができるか
3.  目の前のことに真摯に向き合うことができるか
4.  トラブルに対して強いメンタルを持っているか

ということです。

とくに、機器の接続不具合やタイミングのズレなど、オンライン面接特有のアクシデントにいかに上手く対応できるかは、学生のトラブル対処を見極められる大きなポイントです。

対面と違い、立ち居振る舞いや学生の雰囲気から得られる情報が少ないのもたしかではありますが、オンラインの面接を取り入れることで、いままでの方法では出会う機会のなかった人材を発掘できる可能性もあります。

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動画やライブ映像などの新たなツールを使用する採用方法は、企業側が用意した面接会では発揮できない就活生たちの「自己演出力」などの魅力を見つけるきっかけにもなります。

例えば、カメラに映る自室の背景に配慮するなど、見る側がどう受け取るかを想像しながら最大限の「演出」ができている学生は、この面接を大切にしているという強いメッセージを企業側に与えることができるでしょう。採用側も、その学生が組織の一員となった時に、いかに仕事の準備を丁寧に行えるかを見抜くヒントとなることが期待できます。

企業と学生の両者が、この大転換を前向きに捉えることができれば、オンライン面接は新たな人材を獲得する有意義な「就活のニューノーマル」となるでしょう。

吉井 伯榮 武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部客員教授

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よしい はくえい / Hakuei Yoshii

1953年生まれ、群馬県出身。2022年文部科学省高等学校教科書『ビジネス・コミュニケーション』執筆者、総合監修者。大学ではビジネス系の科目を担当、これまで担当してきたゼミでは、多くの学生を一流企業や一流大学院に送り出している。その傍ら、全国各地の企業や団体に向け、自らが創案した行動分析心理学「サイグラム」を応用したセミナーを開催し、家族や組織のコミュニケーション活性化のアドバイスを行っている。一般社団法人日本パーソナルコミュニケーション協会代表理事。JPCA子育て診断士会会長。

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