衛生面ではちょっとした場所の消毒ができるアルコールスプレー、清潔なタオルやマスクのほか、女性は衛生用品も念のため多めに持っていくと安心です。
また、見落としがちなこととして、ホテル内はかなり乾燥します。オフィス用の卓上加湿器や就寝用の布マスク、保湿液といった乾燥対策は長期滞在において必須と言えます。
これで一通りの生活は可能となりますが、やはり気になるのはメンタル面でしょう。無限に自由時間がある、と言えば聞こえがいいですが、体調が万全でない中、閉鎖空間でずっと過ごすのはつらいものです。
先日、東京都の小池百合子知事が東京玩具人形協同組合の寄贈をうけ、けん玉をホテルに配布していましたが、自分にとって気が紛れるもの、安心感を得られるものがあるとよいでしょう。
インターネット関連ですと、通販の利用は不可能でも書籍や音楽、映画のネットサービス(Kindle、Amazon Music、Huluなど)は利用できます。支払い用にクレジットカードを用意しておくと困りません。こうしたサービスやYouTubeなどの動画サイト、スマホアプリ、携帯ゲーム機で1日楽しく過ごせる方も少なくないと思います。
複数の電子機器を使う方は、家庭よりコンセントの数が限られるので、複数のケーブルがつながる充電器があると安心です。ただ、1つ注意として、暇つぶしにネット環境を利用していると、通常よりPCやスマホの画面を見ることになり、眼精疲労や腰痛、肩こりの原因になります。この対策は、「在宅勤務が招く3つの乱れを放置してはダメだ」(東洋経済オンライン 2020年4月20日)で、ディスプレーとの距離や長時間同じ姿勢をとるときの注意点などを書きましたので、参考にしていただければと思います。
また、3食お弁当が支給されるようですが、温められず冷たい食事しかとれない場合もあるようです。簡易ケトル有無の確認に加え、お味噌汁・コーヒーや紅茶を持ち込むことで、ほっと一息つけるのではないでしょうか。
ここまで療養に必要な生活物資についてお話ししてきましたが、やはり最も大事なのは、他人とのつながりです。
家族や友人と1日に1度は話す習慣を
家族や友人と毎日連絡を取り合う、チャットグループ、SNSのつながり、どんな形でもよいので1日1度は他人と話す習慣をおすすめします。同じ「つらい」という気持ちでも、自分の感情を心の中で思うことと、それを外部に発信することには大きな違いがあります。言葉や文章にして誰かに伝えることで、気持ちを受け止めてくれる相手がいる安心感を得られるだけでなく、感情の整理ができると同時に心の浄化作用(カタルシス)を得ることもできます。
なお、言葉は1分間に約600文字話せると言われているため、可能なら文章よりも音声で伝えたほうが、たくさんの情報のやり取りができ、より効果的です。
まだまだ外出自粛が続き、先の見えない状況が続いていますが、一人ひとりがしっかりと感染に対して備えることで、被害を最小限にとどめることができると考えています。こうした生活用品などの準備は災害時の対策にもなりますので、ぜひ積極的に取り入れていただければと思います。
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