格安スマホが学生の「通信費軽減」に苦慮する訳 支援の動き広がるも、競争格差が生じる懸念

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「マイネオ」を運営するオプテージなど、格安スマホ会社の間でも25歳以下を対象とした支援の動きは広がっているが、大手3社との競争格差が広がる懸念もある(記者撮影)

新型コロナウイルスの収束見通しがつかないため政府は、当初5月6日までとしていた緊急事態宣言を5月31日まで延長した。だが、ここで落ち着くとも限らず学校の正常授業の再開時期も不透明で、「9月入学・新学期」とする案も議論され始めている。

4月からは大学を中心にオンラインでの授業をすでに導入、または検討している学校も少なくないが、こうした動きが加速する可能性がある。仮に9月新学期になったとしても対面授業が再開できるとは限らない。現在、環境整備の問題からオンライン授業に踏み切れていない学校も導入を選択肢に入れざるをえない状況になりつつある。

25歳以下の利用者の通信料金を一部無償化

オンライン授業は通信データを使うことから、携帯電話各社は4月から一時的な支援策として25歳以下の利用者の通信料金の一部を無償化する措置を取っている。大手のNTTドコモは6月末まで、KDDI(au)、ソフトバンクは5月末まで、25歳以下の利用者の通信料金の一部を無償化する負担軽減措置を実施する予定だ。

もともと、月間のデータ通信量が決まっているプランでは、上限を超えると通信速度が大幅に遅くなる制限がかかり、動画などをスムーズに視聴することが難しくなる。この速度制限を回避するためには本来、1ギガバイトあたり1000円(税別、以下同)の追加料金がかかる。

今回、携帯大手3社は支援策として、データ通信量を使い切った後もさらに月間50ギガバイトまでは、この追加料金なしで速度制限をかけずに使えるようにしている。

格安スマホ会社の間でも、25歳以下を対象とした支援の動きは広がっている。例えば「マイネオ」を運営するオプテージは4、5月に各10ギガバイトまでの追加利用料金を無償化する支援策を実施している。また、「IIJmio」を運営するIIJは4、5月、大容量オプション(20ギガバイト、30ギガバイト)に前月までに申し込んでいる利用者を対象に、各月30ギガバイトのデータ通信量(クーポン)を無償で付与している。

その他いずれもKDDI子会社のUQモバイルとビッグローブや、NTTコミュニケーションズなども4、5月中は追加利用料金の無償化やデータ通信量の無償付与によってそれぞれ10ギガ~30ギガバイトを提供する支援策を実施中だ。

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