ということで、この3つのヨガを、ぜひ、家庭でやってみてほしいと思います。1人でやってもいいですし、親子でやってもいいでしょう。やった後は本当にすっきりします。毎日時間を決めてやるとよいと思います。そして、イライラしているときは随時行ってください。子どもたちのストレスも減るので、しばらくは兄弟げんかもなくなり静かな時間が過ごせるようになるはずです。
1つ気をつけてほしいのは、怒りヨガを子どもと一緒に行う場合には、意味のある言葉はやめて、意味のない音声だけにすることです。例えば、「片付けなきゃダメでしょ」「勉強、勉強!」など意味のある言葉だと、相手を叱っているということになります。すると、当然子どもからも親に対する批判的な言葉が出てきてしまいます。意味のない音声ならお互いに傷つけなくて済みます。
次に、怒りヨガの発展として、「犬語でけんか」という方法も紹介します。怒りヨガのところで「犬のまねをして、『ワンワンワン、ワンワンワン、ウー、ワンワンワン』とやる子もいました」と書いたように、犬の鳴き声はため込んだ怒りを出すのにとても適しています。これを活用するのが「犬語でけんか」です。
私が教室でやっていたやり方はこうです。私が「隣の子と犬語でけんかしましょう」と言うと、子どもたちが隣同士で向き合って「ワンワンワン、ワンワンワン、ウー、ワンワンワン」と犬語けんかをするのです。向き合ってやることで、1人で怒っているときよりもテンションが上がります。「ウーッ」とうなりながら歯をかみしめて、顔全体で怒りを表現する子もいたりして、なかなかの迫力でした。
これも親子や兄弟でやるといいと思います。これも、やるときは意味のある言葉は言わないようにしてください。
ため込んだストレスを純粋に発散し、自分を浄化する
新型コロナウイルスのせいでため込んだストレスを、純粋に発散して自分を浄化しましょう。そうすれば、他者にぶつけなくて済みます。家庭で妻、夫、年寄りにぶつけるのはやめましょう。繰り返しますが、自分より弱い相手、つまり子どもにぶつけるのは本当によくないです。
ぶつけられた相手はそのストレスを背負い込みます。あなたが下ろした荷物をほかの誰かが背負うのです。そして、それはまた誰かにぶつけられます。それができない場合は、負の遺産としてその人の中に長い間とどまり、自己否定感、反社会的な感情、攻撃性などにつながっていきます。こういった負の連鎖を断ち切るためにも、ぜひ自分のストレスを純粋に発散してください。
最後に1つ、私の従姉妹が子育て中にやっていた方法を紹介します。彼女はイライラしてくると、とにかく子どもから離れるようにしていたそうです。一緒にいると、子どもにぶつけてしまうことがわかっていたからです。そして、トイレにこもる、別の部屋でお茶を飲む、ベッドで一眠り、自動車の中で閉じこもる、外に散歩に行くなどして気持ちを落ち着かせてから戻るようにしていました。
どうしても自分が離れられない場合は、子どもを避難させていました。つまり、「ちょっとあんた。ごめんね、お母さん今イライラしてるから、ここにいないほうがいいよ。どこか別の部屋に行って遊んできて」と言って、避難警報を出すのです。すると、子どもは玩具を抱えてほかの部屋に行って遊びます。
しばらくして、子どもが「もういい?」と聞きにきます。もう大丈夫な場合は「いいよ」と言い、まだ無理な場合は「まだだよ。もうちょっとだよ」と言っていました。私はこれも立派な方法だと思います。子どもに自分のイライラをぶつけるよりはるかにマシだからです。
ストレスを子どもにぶつけないために次の記事もご参考にしてください。キレる寸前で踏みとどまれる人の3つの習慣
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