クライアント企業が変化する先を行くアクセンチュア
アクセンチュアは、経営コンサルティングのほか、テクノロジーサービスやアウトソーシングサービスを提供するコンサルティング会社だ。世界200都市以上に拠点を構え、120カ国を超えるクライアント企業にサービスを提供している。
「グローバル全体で毎年、継続的な成長を遂げていく」。これが全世界に対して発信している同社のメッセージ。内需の大幅な拡大が見込めない日本でも、同じ成長を求められている。クライアント企業のグローバル化やデジタル化の進捗に合わせて、アクセンチュアの体制も変えていく必要があるのだ。
「お客様のビジネスの状況をつかみ、さらに先をいかないといけない。旧態依然としたまま、あるいは後追いしていては競争に負けてしまう」と、人事部長の武井章敏さんは話す。
さまざまな業界の知識を取り入れるため、中途採用を促進している。中途と新卒の割合は半々だ。
業界が動くにつれて、採用ターゲットも変わる。過去5年間の大きな流れは、電機メーカーを中心とするハイテク産業からのシフトチェンジ。自動車メーカーなど、ほかの製造業やサービス業、飲食、アパレル、金融の割合が増えた。「これまで日本は大手電機メーカーが産業を牽引してきたが、リーマンショックを契機に、より市場が多様化していった」。
中途の人材に求めるものは2つ。ひとつは、日本企業のグローバリゼーションをサポートしていける人だ。企業が海外に市場を求めていく中で、グローバル全体での流通や在庫管理、ファイナンス面の仕組みを統一、効率化する支援をしていく。視点を国内のみならず世界に向けて、成長戦略を描ける人を求めている。
もうひとつは、各業界の知識や経験を豊富に持った人。これまでは同業他社での勤務経験があり、アクセンチュアが提供しているシステムやプラットフォームなどの技術的な知識を持った人を中心に採用してきた。だが、そうした技術は入社後の研修でも身に付けられる。加えて昨今では、技術の一部は中国やインドなど海外の人材で賄うことが可能になった。日本人に求められるのは、各業界の深い知見や経験だ。さらにはプロジェクトマネジメントができる、海外のクライアントを対応できる、といった能力も重視されるようになってきた。
「技術的な知識はあるが、金融業界には疎い人が金融業界のお客様を対応するより、自身が金融業界出身で、お客様と同じ目線で課題を特定し、解決策を提案していく。そういう役割がより重要になっている」と、武井さんは語る。
続いて、アクセンチュアに転職した30代男性の体験談を公開する。
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