売り上げ世界4位のアシックスが抱える課題
スポーツ用品メーカーのアシックスは毎年30人程度を中途採用し、30代以上の割合が増えている。
同社は、日本人の印象ではドメスティックな企業のイメージが強いかもしれないが、海外事業を強化しており、アメリカやヨーロッパを中心に、売り上げの7割を海外が占める。グローバル市場での業界売り上げ1位はナイキ、2位はアディダス、3位はプーマ。アシックスは、実に世界4位だ。日本市場ではミズノが首位だが、世界ではアシックスが強い。
グローバル管理統括部人財開発部の川隅加津年さんは、こう話す。
「日本市場がこれから爆発的に伸びることは考えにくいので、グローバル市場で規模を大きくしていきたい。ただ、世界のトップとは大きく水をあけられている」
ナイキの売り上げは約2兆5000億円で、3位のプーマは約4200億円、アシックスは2014年3月期で約3270億円の見込み。まずはプーマに追いつけ、追い越せと奮闘している。
神戸の本社は、グローバル市場全体をコントロールしていく機能を備えるべく転換中だ。グローバル市場で戦うには、これまで経験してこなかった新たな課題やタスクが、さまざまな部署で発生している。
たとえば人事では、日本の従業員のみを対象にした制度と、グローバルを前提とした制度では、国ごとの法律や文化の違いなど、考慮すべき範囲が一気に広がる。そこで、グローバルでの人材マネジメントの経験者を大手製薬メーカーから採用した。採用時の年齢は42歳。「課題を解決できる人であれば、年齢は問わない」と、川隅さんは語る。
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