5G(第5世代移動通信)ネットワークの整備を共同で進めている中国通信2位の中国電信(チャイナ・テレコム)と同3位の中国聯合通信(チャイナ・ユニコム、漢字の略称は中国聯通)は、4月24日、競争入札にかけていたスタンドアロン型5G基地局の落札候補者を公表した。
中国聯通がウェブサイトで開示した資料によれば、今回の入札は2件のパッケージに分かれており、それぞれに5社が応札した。 その結果、通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)が総合評価で首位を獲得、同社の入札額は合計658億6400万元(約9992億円)だった。
総合2位は中興通訊(ZTE)で、入札額は合計658億7600万元(約9993億円)。3位には外資系企業で唯一、スウェーデンのエリクソンが選ばれた。4位の大唐電信科技はファーウェイやZTEの6割以下という思い切った金額で入札したが、総合評価は振るわなかった。フィンランドのノキアは落選した。
2020年末の中国の5G基地局数は63万基に
中国電信と中国聯通は、落札候補者への発注の具体的な配分は明らかにしていない。内情に詳しい関係者によれば、5G基地局を2社が共用するためにネットワークの設計や仕様が複雑で、今回の入札では技術力で優位に立つファーウェイとZTEが合計8割以上のシェアを獲得したという。
5G基地局の入札結果は、通信最大手の中国移動(チャイナ・モバイル)も3月に公表している。ファーウェイ、ZTE、大唐の中国3社が全体の9割近いシェアを占めたほか、外資系ではエリクソンが唯一選ばれ、ノキアが落選したのも同じだった。
通信大手3社は2020年に総額約1800億元(約2兆7300億円)を投じ、5G基地局を新たに50万基設置する計画だ。中国移動は年内に25万基、中国電信と中国聯通は共同で9月末までに25万基の設置を目指している。順調に進めば、中国の5G基地局数は年末時点で63万基に達する見込みだ。
(財新記者:何書静)
※原文は4月25日配信
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