「在宅勤務あるある」に誰もが苦しむ根本原因 社労士社長がテレワークしてわかった現実
何かヒントはないものかと思い、いろいろな方にヒアリングをしました。
まずは、カナダに本社がありグローバルに展開する会社の日本支社に勤務している、伊藤さんに話を聞いてみました。
伊藤さんは、6歳のお子さんと奥様との3人暮らし。コロナ以前から、基本的に会社には出勤しないテレワーク歴が長い方です。
お子さんとの在宅勤務についてはほぼ同じような状況でしたが、6歳ということで昼寝時間がほとんどなく、国内の社員とのWeb会議は、仕方がないので「ガラガラのカフェでやっています」とのことでした。
カナダ本社などとのやり取りは、逆に深夜帯なので在宅でもまったく支障がないそうです。今はテレワークといっても在宅していなければいけないので、「いかに自分だけの時間を作るかがカギ」とおっしゃっていました。
大山さんはITコンサルタント会社の経営者です。今まさに、各企業にテレワークを推奨しているところです。きっとうまいことやっているであろうという予想の下、話を聞いてみました。
そんな大山さんの第一声は「クロージングに苦戦している」でした。Webを駆使して営業をするものの、どうしても「それでは検討します」で終わってしまうといいます。いわゆる“モノ”を売る営業はほとんど変わらないけれど、コンサルティングという“無形のモノ”を売るのに苦労しているようです。
また、マナー研修など実際のワークを必要とする研修がWeb研修ではうまくいっておらず、「数カ月後にマナーのなっていない営業がたくさん出てくるかもしれない」と、冗談交じりに話してくれました。
平井さんは、公的事業にかかわる事務職の独身女性です。通勤地獄から解放され、仕事にも集中できて生産性が上がったそうです。ただし「やはり寂しいです」とも漏らします。
一人暮らしで集中してやる仕事にはもってこいである一方、発想やアイデアが必要な場面では支障があるようです。あらためてミーティングする場はWebで設定すればいいものの、「何気ない会話から生まれるアイデアが出づらくなっている」と、少なからぬ不安を口にしていました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら