マスクで使える新iPhone SEが絶対売れるワケ 小学生の「初めてのスマホ」としてもお勧めだ
筆者は比較的手が小さいほうで、iPhone Xが5.8インチへと拡大されて以降、スマートフォンを落とさないよう、必ず両手で操作するようになった。初めから両手が前提なら、画面が大きいほうがいい、と6.5インチのiPhone XS Max、iPhone 11 Pro Maxを選んできた。
そうした経験があったため、4.7インチ、横幅が67.3mmというiPhone SEのサイズは片手でしっかりと握ることができるものだった。148gという軽さもまた、うれしい体験となった。iPhone 11 Pro Maxは226g。その差は実に78gとLサイズのたまご1つ分よりも大きく、サイズ以上にその差を実感することとなった。
確かにスマートフォンでやるべきことが増えている。リモートワークが進むにつれ、社内コミュニケーションも、チャットで行うようになると、移動の隙間時間に連絡や議論を進めて時間を有効に活用するようになる。やること、特にパソコンでやってきたことがスマートフォンに移れば、画面のサイズは重要になる。
その一方で、最近の状況は、よりミニマムなスマートフォンへの回帰という気づきも与えてくれる。リモートワークが進み、出歩かなくなり、パソコンやタブレットなどがつねに身近にある環境が続いている。スマートフォンを手に取る時間が減り、その役割は最小限になっていく。
そうしたとき、iPhone SEのコンパクトさが、改めて価値として際立ってくるのだ。
その一方で、現在のiPhoneは液晶であっても有機ELであっても、画面を縁まで敷き詰めるデザインを採用している。同じデバイスであっても、ディスプレーの実装を変えることで、画面サイズを拡大できるのだ。
もちろんそのことは、価格を重視するiPhone SEの役割ではないが、秋以降のiPhoneで、サイズの小ささと画面の大きさのバランスを追求する新しいモデルが登場してもよいのではないか、と思った。
高い処理性能で動作もスムーズ
iPhone SEはA13 Bionicチップを搭載し、高い処理性能とARや機械学習を生かした新しい世代のアプリを快適に実行することができる。Apple Arcadeを含む最新のゲームも、ストレスなくスムーズに動作するし、撮影した4K動画を手元のiMovieアプリで編集しても、滞りを見せない。
手元のGeekbench 5での計測ではCPUがシングルコア1323、マルチコア2696、グラフィックスは6623。iPhone 11と同程度のスコアを発揮する。ただしメモリーはiPhone 11シリーズの4GBに対して、iPhone SEは3GBに留まる。
おそらくアップルは、iPhone SE初代モデルと同様に、向こう3年間は今回のモデルを同じミドルレンジの価格で販売し続けることになるのではないか、と考えられる。これは、アップルが第2世代のiPhone SEについて、第1世代とまったく同じことを行って作ったことから考えられる予測だ。
そうなると、3年間はiPhone SEを「現行モデル」として意識したiOSの発展が進むことになり、つねに最新のソフトウェアを利用できる最低ラインとして、維持されることになる。そうでなくても、iPhone SEの処理性能は前述の通り、4Kビデオ編集からAR、機械学習処理を快適かつ省電力でこなす実力がある。そしてこの処理性能は、別の見方をすれば、2〜3年で陳腐化するのではなく、より長く使っていくことができる。
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