「休業要請」に動いた都知事の焦りと危機感

都民に対して徹底した外出の自粛を要請

4月6日に「緊急事態措置案」を公表した小池知事。休業要請の決定はその4日後となった(記者撮影)

「危機管理というのは、様子を見てから広げていくものではない。最初に大きく構えるのが普通のことではないか」

安倍晋三首相が「緊急事態宣言」を発令したのが4月7日。それから3日後の10日、東京都の小池百合子都知事は、新型コロナウイルス感染症の拡大を抑制するための「緊急事態措置」を発表した。

東京都が今回打ち出した「大きな構え」としての緊急事態措置は2つの柱からなる。1つは、都民への徹底した外出自粛の要請だ。これまで「不要不急の外出自粛」を要請してきたが、一歩踏み込んで、生活の維持に必要な場合を除いて「原則として外出しないこと」を求めた。

事業者に1カ月の休止を要請

もう一つの柱が、都内の事業者に向けた事業の休止要請だ。今回注目されていたが、要請期間は4月11日から5月6日までのおよそ1ヶ月。対象施設は6つのカテゴリー(遊興施設、大学・学習塾、運動・遊戯施設、集会・展示施設、商業施設)にわかれる。

クラブやバーなど、これまでクラスター(集団感染)の発生源とされてきたいわゆる「夜の街」に加えて、体育館やプール、パチンコ店や映画館など幅広い施設が休止要請の対象になった。

東京都はもともと、こうした措置を国が緊急事態宣言を受けてすぐに行う予定だった。しかし、3日間のタイムラグがあったのは、休止要請の内容などで国との調整が難航したからだ。冒頭のように4月10日の会見で都知事が「様子を見てから広げる」と述べたのは国の施策を指しており、「そんなやり方では遅すぎる」と言いたげだった。

本来、緊急事態宣言が発令されると都道府県知事に権限が与えられ、感染拡大防止などの対策が独自に行えるようになる。だが緊急事態宣言後、国の新型コロナウイルス対策のベースになる「基本的対処方針」が改定され、都が措置を実施するには国との調整が必要になった。

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