来店激減のスポーツジムが「唯一伸ばせる余地」 緊急事態宣言で「運動不足」はさらに加速する

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一方で、注目が高まっているのがオンラインフィットネス。アプリなどを通じ、動画やライブ映像を提供して、自宅での運動を支援する。フィットネス動画配信サービスの「LEAN BODY」、ランニングなども音声ガイドで支援する「BeatFit」など、各種サービスがあるが、リアルジムを持つスポーツクラブによって運営されているという点で特徴的なのが、スマホアプリ「WEBGYM」だ。

アプリ「WEBGYM」のトップ画面。グレーアウトしているのはプレミアム会員向けメニュー(写真:WEBGYMのアプリより)

運営企業は、「総合型」と呼ばれるスポーツクラブの中では中規模の東急スポーツオアシス。首都圏に24店舗、関西・広島に14店舗を展開し、12万人の会員数を抱える(2019年3月31日時点)同社の事業は、主力のリアルジムに加え、ホームフィットネス商品の企画販売、オンラインのWEBGYMと全部で3つの軸で営まれている。

WEBGYMの立ち上げは2017年1月30日。サービスの狙いを、WEBGYMのプラットフォーム運営などを担当するホームフィットネス事業本部の竹尾賢二氏は次のように説明する。

「いつでも、どこでも、誰でもできるというのがWEBGYMのコンセプトです。せっかくジムに入っても、続かない人が多い。その理由として、ジムが近くにない、ということも大きいです。まず運動を習慣にしてもらうことが大事ですので、ジムに通うよりは手軽にできる“中間”のサービスとして立ち上げました」

アプリダウンロード数は2020年3月末時点で50万。ストレッチからヨガ、筋トレなど、1400のメニューをそろえる。そのうち22万回以上利用されているのが、「お腹引き締めメニュー」。自重トレーニングと呼ばれる、器具などを使わずにできる筋トレの1つで、腹筋などを鍛えるものだ。

初級・中級・上級と難易度が設けられている

3月23日からは、第54回東京ボディビル選手権大会ビキニフィットネス35歳以下クラスの優勝者、パーソナルトレーナーの田上舞子氏によるトレーニングも新たに追加された。

第54回東京ボディビル選手権大会ビキニフィットネス35歳以下クラスの優勝者、パーソナルトレーナーの田上舞子氏(写真:WEBGYMのアプリより)

筋肉をつけ、ボディラインを引き締めたい人向けのプログラムとなっており、上半身・下半身・腹部それぞれを5分程度のトレーニングで鍛えられるメニュー構成となっている。

初級・中級・上級と難易度が設けられているので、初心者の人、すでにある程度鍛えられている人双方が達成感を感じることができるそうだ。しかし、疑わしいのが「本当に効果があるのか」ということだ。

男女ともに、筋肉をつけることの重要さが浸透してきている近年は、高額な料金を払ってでもパーソナルトレーナーをつける人が増えている。やはりマンツーマン指導の的確さ、甘えを許さず厳しく追い込んでもらえるため、効果がよりスピーディーに得られる、などの理由が大きいだろう。

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