ギャンブラーには1円も貸してはいけない
今回は「パンプキンなら解決の糸口でも」とご相談をいただきましたが、よくぞ私にご連絡をくださいました。自信を持って申し上げます。この種の問題で山口様が処方できる特効薬があるとすれば、ズバリただ一つです。これからはただの1円も、貸してはいけません。大事に育てた大切な息子さんが窮地に立っているのを目の前にして、小さなお金さえも貸さないなんて勇気を母親として持てるかどうかは難題ですが、それが息子さんのためだと思って強く決断してください。
息子さんの生活状態でパチンコで借金100万円は、立派なギャンブラーです。きっと母親からおカネを借りる時は、パチンコ代とは言わないはずです。たとえそれが家賃や光熱費だったとしても、おカネを渡している間は間接的にせよ、ギャンブルの援護射撃をしているようなものです。
幸い今のところ、息子さんは定職があるのですね。自転車泥棒や車中でスリにあったのは被害側だったのですね。余程心ここにあらず状態になっているのかと案じられますが、このままだとせっかくの定職さえ手につかなくなったり、勤務先でヘマをしたり迷惑をかけたりしないか等と心配のタネは尽きませんね。でもそれも息子さんは27歳なのですから、母親の知ったことではないと腹をくくりましょう。
ギャンブルにはまるとウソが上手くなる
私の知人の息子ですが、事業が順調で景気の良い生活をしていましたが、ある日、車中に置いた100万円の束が数分間、車を離れていた隙に盗まれたというのです。
とても真面目な人だったので、その数分間にその車をねらった泥棒こそアッパレと、その時はそれで終わったのですが、思えばそのウソが通じたことが、そもそもそれまで真面目だった彼の転落の始まりでした。ギャンブルのはまり始めだったのです。
他にも真面目だった人が、バイト料をもらって会社を出たその瞬間、袋ごとスラれたからとか、ホテル代を払わないと警察沙汰になるからそれだけでも送って欲しいと旅先から電話をするとか、生活が乱れた人の借金はいつも緊急で、同情せずにはおられないものばかりですが、ウソつきは泥棒の始まりと幼児でも言うように、ギャンブルにはまるほど、とてもウソが上手くなっていくことも念頭に置く必要があります。人格までが壊れていくのです。同情に負けそうになった時は、今立ち直らなかった場合の悪夢を想像して、立ち直ったと認められるまでは心を鬼にする決意が要ります。
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