「テスラ・モデル3」乗ってわかった意外な実力 恐ろしく速いだけでなく各種装備も充実

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荷室が広いのも美点。BEVはエンジンを持たないので、フロントも荷室になります。荷室容量は前後合わせて425リッターで後席シートが倒れるトランクスルー機構なので、複数のゴルフバッグもスキー板もしっかり収納できます。

なにより感心するのは、走りのよさ。今回試乗したのは、トップモデルの「パフォーマンス」で、もっともパワフルなバッテリーとインバーター、前後モーター搭載のAWDです。

人工皮革張りのシートは簡単には見破れない(写真:LEON編集部)

テスラではバッテリー容量など数値は非公開。静止から時速100キロまでの加速は3.4秒と、これだけは公開されています。これがほんとなら(ほんとでしょうが)ホンダNSXの3.0秒には負けますが、ポルシェ911カレラSの3.7秒に勝ります。

実際に、速いんです。とりわけドライブモードで「スポーツ」を選ぶと、テスラが「パフォーマンスペダル」と名づけたアクセルペダルを軽く踏むだけで、オソロシイほどの加速性能を見せます。

エンジンと違ってトルクがいきなりマックスに達するモーターの特性を活かしたBEVの面目躍如でしょう。そういえばマスク氏は「遅いクルマは作らない」と豪語しているそうです。セダンでこんなに速くでどうすんの、というぐらい速い。

助手席に女の子をのせたとき、ちょっとだけ、この加速感を味わってもらうのもアリかもしれません。BEVは草食系!?という間違った(笑)思い込みも一瞬で払拭してもらえるでしょう。

バッテリーを自社生産、先進的なビジネススキーム

モデル3の日本仕様は、ほかに2モデル、出力と駆動方式の異なる仕様が用意されています。

ほとんどの操作はダッシュボード中央のモニターで行う(写真:LEON編集部)

「パフォーマンス」の下には「ロングレンジAWD」。バッテリーの出力が異なり、静止から時速100キロは4.6秒だそう。これでも充分速いですけどね。

ただし航続距離は、パワフルな「パフォーマンス」の530キロに対して「ロングレンジAWD」は560キロ。少し遠くまで走れます。といってもこれは理想値なので、走り方によってだいぶ変わってきます。

理論的には東京から大阪までノンストップで行けますが、実際に安心して走れるのはもっと手前でしょう。ユーザーは走り方に慣れる必要があるんですね。

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