「ちはやふる」のモデルになった人たちの"現在" 「畳の上の格闘技」競技かるたの"醍醐味"
競技かるたとの出会い
――楠木さんと松川会長が、競技かるたを始めたきっかけは何だったのでしょうか?
楠木早紀(以下、楠木):小学生の頃に従兄弟の担任の先生が、地元でかるた教室を開いていて、夏休みに従兄弟のつき添いで行くことになったんですよ。当時かるたといえば、「犬も歩けば棒に当たる」という“いろはかるた”のイメージだったので、「なんでわざわざ夏休みにかるた?」と思いながらついて行きました。
末次由紀(以下、末次):行ってみたら、イメージとまったく違うことが行われていたと(笑)。
楠木:そうなんです。かるたは字ばっかりで、絵がまったくない。しかも、取るのは下の句だから、読まれた札を探しても一向に見つからないじゃないですか。それにびっくりしたのが最初の感想ですね。
松川英夫(以下、松川):私も10代の頃は二輪競技をやっていたんですが、姉の結婚がきっかけでかるたを始めることになりまして。姉は当時、『ちはやふる』の主人公が所属する、かるたクラブのモデルになった府中白妙会で、女性三羽烏の一人として活躍していたんです。それで、私に「道半ばで嫁ぐ自分の後継に」と白羽の矢が立ち、姉から“むすめふさほせ”(一字決まりの札)から教わり始めました。
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