高輪新駅開業、隣の品川駅工事はいつまで続く 線路移設はほぼ完了したが、リニアの工事も

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今後の品川駅変貌の計画は、JR東日本が発表したものだけではない。東京都建設局等から発表資料も重ね合わせると、次のように描ける。

拡張する北側コンコースの西寄りに新たに設置される改札口は、これも線路上を広く覆う形で整備する北口駅前広場に面し、その駅前広場と200mほど離れた地点で線路を東西に横断するべく建設される環状第4号線(都道)の間も出入り用の道路で結ばれる。環状第4号は、その位置からして、グローバルゲートウェイ品川の南側入口となる。

また、都と港区、品川区および京急電鉄が泉岳寺―新馬場間の連続立体交差事業を立ち上げており、現在の高架品川駅を100mほど泉岳寺寄りにずらして地平に下ろし、2面4線への拡大を図る。これでJRの橋上駅と京急新駅のコンコースは2階レベルで並び、乗り換えの利便性が高まる。現在、JRの駅改良関係は田町方の線路部に柱が建ち始め、京急の連続立体化は都市計画が決定して工事の準備中、道路関係は都市計画手続きの最中である。

リニアの工事も始まった

さらに国土交通省関東地方整備局が、産官学連携の検討による「品川駅西口基盤整備事業」の計画を昨年3月に明らかにした。

『鉄道ジャーナル』2020年5月号(3月21日発売)。特集は「品川駅の現在」(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

構想には、現品川駅から京急新駅まで跨る南北の広い人工地盤で高輪口駅前の国道15号(第一京浜)上を覆って歩車分離を図り、自動運転車等の次世代型交通ターミナルや「バスタ新宿」をイメージする複合ターミナル、人々の賑わい空間などが描かれている。

デッキが達する国道15号対岸の高輪地区の一角は、元ホテルパシフィックが転じた京急グループの「品川グース」や西武グループのプリンスホテル等が広い敷地を占めて展開されており、それらにも築年の高まりから再開発計画がある。

また、品川のウィークポイントの1つとされる地下鉄の不足についても、直線距離で1.5kmもない白金高輪駅から路線を敷く案が取り沙汰されている。これにより東京メトロのネットワークに組み込まれるのである。

そして2027年開業を目指す、JR東海によるリニア中央新幹線の建設工事も始まっている。リニア中央新幹線の駅は、東海道新幹線駅直下に同方向に構築を設け、その地下3階が2面4線のホームとなる。最大幅員は約60mで東海道新幹線駅より4割ほど広く、東側(道路側)に張り出す格好である。現在は掘削の際の壁面となる連続地中壁を打ち込んでいるほか、現在の東海道新幹線の線路を支えるため、仮桁への受け替えを進めている。ホームドアに囲まれたホームでは工事の様子はあまり感じられないが、駅の外に出るとホームに沿った道路は工事現場の態である。

品川界隈は、駅および周辺の随所で未来構想が動いている。

鉄道ジャーナル編集部

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車両を中心とする伝統的な鉄道趣味の分野を基本にしながら、鉄道のシステム、輸送の実態、その将来像まで、幅広く目を向ける総合的な鉄道情報誌。創刊は1967年。

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