大都会のターミナル駅は、幾つもの路線が集まっていて絶えず混雑している。乗り換えは複雑ではあるけれど、比較的スムーズに移動できる駅がある一方で、わかりにくく不便な駅もある。今回は、そんな使い勝手の悪い残念な駅、さらに、かつては栄えたのに時代とともにさびれてしまった残念な駅を取り上げてみた。
複雑でしかも混む!
1)渋谷駅(東京都)
複雑すぎてわかりにくいと困惑する人が多いターミナル渋谷。2013年3月に東急東横線の渋谷駅が地下駅となり、東横線からJRや他線への乗り換えが旧駅に比べて時間がかかるようになった。以後、不便で面倒な駅になったとの不満の声が絶えない。
もっとも、渋谷駅での利用者が多すぎてパニック状態になったので、それを回避するために渋谷駅で乗り換えをすることなく、地下鉄副都心線へ直通するよう誘導しているとも言える。それでも面倒になったことは確かだろう。また、JR埼京線ホームも山手線から遠く離れていて不便だ。これは、2020年春に完成の予定で、山手線ホームと並ぶ位置に移設され、不便な状況は解消される見込みである。
ほかには、東急田園都市線と地下鉄半蔵門線の駅がホーム1面2線と狭くて常時異常なほど混雑している。地形や周囲のビル群との関係でこれしか用地がなかったのだが、これほどまでに利用者が増えるとは予測できなかったのだろうか? 今となっては、どうしようもない。
ともあれ、なるべく利用したくない駅として挙げる人が多い「残念な」ターミナルである。
2)名鉄名古屋駅(愛知県)
JR名古屋駅の東側地下にある名鉄名古屋駅は、名古屋鉄道(名鉄)の最も主要なターミナル駅だ。にもかかわらず、ホーム3つに線路は上下線1本ずつの3面2線で、待避線が全くない必要最小限の設備しかないことに驚いてしまう。そこへ各線の電車が入り乱れて次々と発着するのだから、その曲芸的なやりかたには逆に感心してしまう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら