電車の行先も多様で、しかも運用の都合もあって、佐屋行き、新可児行き、須ケ口行き、豊明行き、吉良吉田行き、などという地元以外ではマイナーな行先の電車が入ってくれば、混乱して近寄りがたい旅行者は多いのではないだろうか? 誤乗を防ぐために、電車の乗車位置をこまめに変えているのも、慣れないとまごつく一方であろう。
将来的には駅改良計画があり、中部国際空港行き特急の専用ホームを造るとも言われているが、まだ着工には至っていない。
狭かったり遠かったり
3)東武鉄道 浅草駅(東京都)
都内から北関東へ路線を張りめぐらせる東武鉄道の歴史あるターミナルが浅草駅である。だが、古さゆえにいくつもの問題点が指摘されている。デパートの建物に入った頭端式ホームであり、発車すると右に急カーブして隅田川を渡る。そのため、ホーム先端が急カーブしていて、渡り板を使って乗り降りする。さらにホームの長さの関係から優等列車は20m車6両編成が限度で、ホームの延伸も無理、これ以上の増結は不可能となっている。
沿線からの通勤客は、相互直通運転を行う地下鉄日比谷線、半蔵門線といった別ルートで分散を図っているが、座席指定の優等列車はJR新宿駅発着の相互直通特急もあるものの、浅草駅発着がメインだ。特急の目的地である日光エリアは国際的観光地でインバウンド利用が増加の一途をたどっているだけに、抜本的対策が求められている状況だ。
4)西武新宿駅(東京都)
JR新宿駅には隣接して小田急と京王の新宿駅があり、地下鉄丸ノ内線、都営新宿線の駅もそれほど離れてはいない。ところが西武新宿駅だけは、ひとり超然と離れていて、JRの駅からは徒歩で6~10分ほどかかる。しかも連絡ルートがわかりにくく、地下にもぐってしまうと迷う人が続出するありさまだ。
もともと西武新宿線はJR新宿駅東口の駅ビルに乗り入れる計画があった。しかし、諸般の事情から断念し、仮駅として暫定的に開業した現在の西武新宿駅がターミナル駅となってしまったという経緯があるのだ。バブルの頃には西武新宿線複々線化が計画され、急行線を地下深くに建設し、JR新宿駅と乗り換えがしやすい位置に移設する案もあったが、これもバブル崩壊とともに立ち消えとなってしまった。
何とも中途半端な位置に固定してしまったものだが、せめて地下の連絡道を整備し、案内板をわかりやすく表示するなりしてほしいものである。
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